【4月24日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は23日、ドイツ代表のマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)が、同リーグのバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に移籍することを明らかにした。

 独ビルト(Bild)紙によると、ゲッツェとドルトムントの契約は2016年まで残っているが、契約には違約金3700万ユーロ(約48億円)で移籍を認める条項があると伝えている。

 ドルトムントはゲッツェが同条項を行使し、7月1日付けでバイエルンに加入することを同選手の代理人から通達されたと発表した。バイエルンにとってその日は、ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)新監督の就任初日にあたる。

 ゲッツェの移籍金は、2009年にバイエルンがマリオ・ゴメス(Mario Gomez)獲得のためVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)に支払った3500万ユーロを上回り、ドイツ国内のクラブ間での移籍としては最高額となった。

 ブンデスリーガの移籍金最高額は、2012年にバイエルンがハビ・マルティネス(Javi Martinez)獲得のためにスペイン1部リーグのアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)に支払った4000万ユーロが最高となっている。

 ゲッツェにはこれまでイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(manchester City)をはじめ、アーセナル(Arsenal)、FCバルセロナ(FC Barcelona)が獲得に興味を示していると報じられていたが、最終的にはバイエルンの来季へ向けた戦力補強の第1号選手となった。

 ドルトムントはリーグ戦4試合と欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)の試合を残しており、ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督とスポーツディレクターを務めるミヒャエル・ツォルク(Michael Zorc)氏は、2001年に8歳で下部組織に入団したゲッツェをシーズン終了まで応援するようファンに求めた。

 ゲッツェの移籍についてクロップ監督は、「そのことは以前から知っていた。マリオはクラブやチームメイトを裏切って移籍を決めたわけではない。グアルディオラという素晴らしい監督の下でプレーする機会を望んだんだ」と語った。

「マリオには残留して欲しかった。しかし、契約延長の際、移籍条項なしでは応じてくれなかった」

「ニュースが出てしまった以上、我々は対処する必要がある。ドルトムントはこういった出来事を乗り越えられるクラブだと示さなければならない」

 2010年8月に18歳で代表デビューを果たしたゲッツェは、ドイツ代表の若手有望株の一人で、2011年8月に行われたブラジル代表との親善試合では代表初ゴールを記録し、ドイツの勝利に貢献した。(c)AFP/Ryland JAMES