【4月28日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部の2011-12シーズンは、すでにボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)がリーグ連覇を決めているが、ドルトムントのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、リーグ戦の記録更新と、ドイツカップ2011-12(German Cup 2011-12)制覇を加えた2冠達成に意欲を見せている。

 28日に行われる第33節でドルトムントは、すでに2部降格が決定しているカイザースラウテルン(1.FC Kaiserslautern)と対戦し、現在継続しているリーグ戦のシーズン無敗記録を27試合に更新することが濃厚とされている。

 また、リーグ戦2試合を残して勝ち点75のドルトムントは、1970年代前半にバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が樹立した1シーズン最多勝ち点記録79にも迫っている。

 クロップ監督は「残り2試合に勝つことができれば、シーズン最多勝ち点記録を更新できる。それが現在の目標だ」と語っている。

 ドルトムントは22日に行われた第32節でボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)に2-0で快勝し、リーグ連覇を達成しているが、クロップ監督は試合への臨み方に変化はないと話している。

 クロップ監督は「22日の夜は十分に楽しんだ。しかし、週が明ければ普段に戻り、早くシーズンに戻りたいと思った」と語っている。

 ドルトムントは、肺感染症と診断されたポーランド代表でチームの主将を務めるヤクブ・ブワシチコフスキ(Jakub Blaszczykowski)と、ふくらはぎの筋肉を痛めた左サイドバックのマルセル・シュメルツァー(Marcel Schmelzer)が欠場すると見られている。

 その一方で、故障により長期間の戦線離脱を余儀なくされ、前節の後半途中に戦列復帰後初出場を果たしたばかりのマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)が、カイザースラウテルン戦で先発メンバー入りすることが予想されている。

 ゲッツェが出場することを認めたクロップ監督は、「今はとてもいい状態にある。だが、90分間プレーできるかはわからない」と語っている。

 ドルトムントは5月12日にドイツカップ決勝を控えており、欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)決勝に進出したバイエルンと対戦する。

■CL決勝進出のバイエルンはシュツットガルトと対戦

 25日に行われた欧州チャンピオンズリーグ準決勝でレアル・マドリード(Real Madrid)とのPK戦を制し、決勝進出を果たしたリーグ2位のバイエルンは、ホームでVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)と対戦する。

 バイエルンは26日、クロアチア代表ストライカーのイビカ・オリッチ(Ivica Olic)が、シーズン終了後にVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)に移籍することを明らかにした。しかし、ユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督は、主力を休ませるために同選手をシュツットガルト戦に起用する可能性が高い。

 リーグ戦最近10試合で無敗を続けているシュツットガルトは、ヨーロッパリーグ2012-13(UEFA Europa League 2012-13)出場権獲得の5位まで浮上しており、欧州カップ戦出場を確実にするためにも、バイエルンから勝ち点獲得を目指すことになる。

■降格を避けたいヘルタ、プレーオフ進出濃厚のケルンはフライブルクと対戦

 2部降格の危機に陥っているヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)は、1部残留へわずかな可能性を残すためにも、3位シャルケ04(Schalke04)との試合は勝利が必要となる。

 1部残留を目指すヘルタ・ベルリンのオットー・レーハーゲル(Otto Rehhagel)監督は、メディアやサポーターからのプレッシャーを避け、ドイツ西部で3日間の合宿を行った。

 シーズン終了後に行われる2部リーグ3位チームとの昇格・降格プレーオフに進出する可能性が高い16位ケルン(1. FC Cologne)は、降格圏内を脱出するためにSCフライブルク(SC Freiburg)との試合で勝ち点獲得を目指している。

 ドイツ国内のメディアは、ケルンはシーズン終了後にドイツ代表のルーカス・ポドルスキー(Lukas Podolski)をイングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)に放出することが確実になったと報じている。(c)AFP/Ryland James