【8月5日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部は5日、2011-12シーズンの開幕戦を迎える。10-11シーズン王者のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は、ハンブルガーSV(Hamburger SV)を本拠地に迎え行うシーズン初戦を控え、昨季の優勝が運に恵まれたものではなく、実力で勝ち得たものだと証明しようとしている。

 昨季、平均年齢24歳のドルトムントは第10節でリーグ首位に躍り出ると、最終的には2位に勝ち点7差をつけて優勝を飾った。  新シーズンに向け、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が移籍市場で大金を注ぎ込み、GKマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)やジェローム・ボアテング(Jerome Boateng)を獲得する中、ドルトムントは若手中心のチームのてこ入れをひそかに進め、クラブ・ブルージュ(Club Brugge)からイバン・ペリシッチ(Ivan Perisic)、ニュルンベルク(1. FC Nuremberg)からイルカイ・ギュンドアン(Ilkay Gundogan)、そしてドイツ3部のケムニッツ(Chemnitzer FC)からクリス・レーヴェ(Chris Loewe)を獲得している。

 ドルトムントのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、1月に右足の指を骨折していた香川真司(Shinji Kagawa)が復帰を果たしたことで、優勝を果たした戦力の大部分を召集することが可能となった。

 昨シーズン、クロップ監督はドイツ代表に選出された19歳の新星マリオ・ゲッツェ(Mario Gotze)や、ケヴィン・グロスクロイツ(Kevin Grosskreutz)、スベン・ベンダー(Sven Bender)、ルーカス・バリオス(Lucas Barrios)ら頭角を現した選手をさまざまな組み合わせを駆使して前線で起用、ライバルチームを混乱に陥れた。しかしながら、優勝メンバーのうち、ヌリ・サヒン(Nuri Sahin)がレアル・マドリード(Real Madrid)に移籍したことで、ドルトムントは大きな穴を埋めなくてはならない状況となっている。

 一方でクロップ監督は今季、06-07シーズン優勝のVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)、08-09シーズン優勝のVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)の二の舞を踏まないよう力を尽くすと見られている。両チームは、ともに優勝の翌シーズンに連覇を逃し、リーグ戦6位以内にすら入ることもできずに終わっている。

 昨シーズン終了後、国内のサッカー専門誌「キッカー(Kicker)」認定の年間最優秀監督に選出されたクロップ監督は「私たちは典型的な王者ではなく、もう一度挑戦者になることを目指している。新シーズンに向けた準備は整っていると感じている」と語っている。(c)AFP/Ryland James