【5月28日 AFP】サッカー、ドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督は、一連の自転車競技者のドーピングの告白を受けて、ドイツのサッカー界での薬物乱用は一度も見たことがないと27日に主張した。

 プロサイクリングチームのチームミルラム(Team Milram)のエリック・ツァベル(Erik Zabel)が、使用を禁止されているエリスロポエチン(Erythropoietin:EPO)を過去に使用したこと24日に告白したためドイツスポーツ界では大きなショックを受けている。

 レーブ監督は「私の知っている限り、ドイツのサッカー界ではドーピングはない。長い間厳しい規制が引かれてきた。ブンデスリーガでは毎試合後に検査が行われており、誰が対象になるかはわからない。練習中や試合中であっても無作為に検査が行われる。ドーピング問題は無視できないため、検査は継続して行われている」と日刊紙ディ・ヴェルト(Die Welt)の日曜版に語っている。

 時を同じくして、レーブ監督が以前所属していたSCフライブルク(SC Freiburg)は、市内にある私立の大学病院との提携を終わりにした。同病院は、過去にツール・ド・フランス(Tour de France)を制したデンマークのビャルネ・リース(Bjarne Riis)氏やドイツのヤン・ウルリッヒ(Jan Ullrich)へEPO提供を認めたアンドレアス・シュミット(Andreas Schmidt)医師とLothar Heinrich医師を解雇処分としている。この件に関してレーブ監督は「私がフライブルクにいた頃から長い時間が経っており、私のキャリアの中ではサッカーにおいてはドーピングを見たことがない」とコメントしている。

 ドイツ代表は、欧州選手権2008(Euro 2008)・予選を控えており、6月2日にはサンマリノ代表と、6日にはスロバキア代表と対戦する。

 レーブ監督は選手は、選手が試合に出すぎているとし「試合数を減らす必要がある。ドイツの選手たちは06サッカーW杯以降準備をする時間がなかった。だから今年は粗末なプレーを度々見かける」と語った。

 レーブ監督は、足首の怪我の回復が遅れている主将ミヒャエル・バラック(Michael Ballack)を始め、ルーカス・ポドルスキー(Lukas Podolski)やバスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)を欠いた状態で欧州選手権2008の予選に臨む。(c)AFP