【5月20日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を率いるカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督が19日、クラブに退団を申し入れたが、フランス脱出の道はカタール人オーナーらによって閉ざされた。

 アンチェロッティ監督については、古巣チェルシー(Chelsea)への復帰が予想されているジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督に代わって、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)の指揮官に就任するとのうわさが出ており、本人もPSGとの契約をあと1年残す状況ながら、スペイン行きの希望を口にした。

 しかしPSGのナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長は、クラブを1993-94シーズン以来となる優勝へ導いたアンチェロッティ監督が他チームへ行くことはないと強調し、仏ウェブサイトで次のように語った。

「PSGを離れてレアル・マドリードへ行きたいと監督に言われた。しかし契約があと1年残っている以上、不可能だと伝えた。それが我々の判断だ」

「我々ではなく本人の問題だ。もともとあと1年という契約になっているんだ。契約を結んでいたら、きちんと従うのが筋というものだろう」

 PSGでスポーツディレクターを務めるレオナルド(Leonardo Nascimento de Araujo)氏も、アンチェロッティ監督が退任を希望していることを認めた。

「カルロからここを離れてレアル・マドリードへ行きたいと言われたが、我々としては残ってもらいたい。契約はまだあと1年残っているし、決定事項でもなんでもない」

 チェルシーやイタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)での指導歴を持つアンチェロッティ監督は、PSGを指揮してわずか18か月だが、このところはシーズン終了とともにモウリーニョ監督に代わってレアルの指揮官に就任するとのうわさが強まっていた。(c)AFP