【2月25日 AFP】フランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のデビッド・ベッカム(David Beckham)が24日、デビュー戦となった同日のオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)戦を振り返った。

 イングランド代表で主将も務めたベッカムは、マルセイユ戦の後半30分までは本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes Stadium)のベンチで寒さに身を震わせていたものの、スポットライトの下へ呼び戻された。

 後半ロスタイム、ベッカムがアウトサイドでジェレミ・メネス(Jeremy Menez)にワン・ツーのパスを送ると、これを起点にズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)がチームの2得点目を挙げた。ライバルのマルセイユを2-0で下したPSGは、2位と勝ち点3差のリーグ首位を守った。

 サッカー選手としての価値ではなく、広告塔にすぎないとされ久しい37歳のベッカムだが、約15分の出場となったマルセイユ戦で2点目の起点となったことについて、特別な瞬間だったと振り返った。

 マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)、レアル・マドリード(Real Madrid)、ロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angels Galaxy)で活躍したベッカムは、「試合前とピッチに入る前の歓迎ぶりは素晴らしかったよ。この歳になったにも関わらず、こうした偉大なリーグの偉大なチームでプレーする機会を手にできたことは、すごく誇りに思うし幸せだ」と切り出した。

「これだけのスーパースターたちとプレーできて夢みたいだよ。この歳で、しかも冬の移籍市場で移ってきたわけだから、先発はないだろうとは思っていた。それは、今後の目標になるね」

 PSGのユニフォームに袖を通した400人目の選手となったベッカムは試合について、「いいデビュー戦だったと思う。僕にとってすごく特別な夜になった。投入されたときに1-0だと、どちらに転ぶか分からない状況だ。入った後にチームが同点にされたりすることもある。でも嬉しいことに、今日はその逆の展開になった」とコメントした。

「緊張は少しあった。ずっと言ってきたけど、今回の移籍は大きな挑戦だったから重圧もほんの少しだけあった。けど今日は試合を楽しめたし、ここにくるまでの10日間の練習も同じように楽しめたと思ってる」

「コンディションを戻すのは大変だけど、体調はすごく良い。調子はこれから上がっていくだろう」

 チームを率いるカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督はベッカムの先発デビューについて、27日に行われる同じマルセイユとのサッカーフランス杯2012-13(French Cup 12-13)11回戦になる可能性が高いことを示唆した。

 その可能性について問われたアンチェロッティ監督は、「そうなるだろう。(マルコ・)ヴェッラッティ(Marco Verratti)が出場停止だから、そのポジションに入ると思う」とコメントしている。(c)AFP