【5月24日 AFP】ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)決勝を25日に控えたバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の選手が、来季からチームメイトになるドルトムントのマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)のけがによる欠場ついて言及した。

 ゲッツェはドルトムントとの契約に含まれていた移籍条項を行使し、違約金3700万ユーロ(約48億円)で来季からバイエルンに移籍する。そして移籍先のバイエルンと対戦するチャンピオンズリーグ決勝が、ゲッツェにとってドルトムントでの最後の試合になるはずだった。

 しかし4月30日に行われたレアル・マドリード(Real Madrid)との準決勝第2戦で、ゲッツェは右足のハムストリングを負傷。その後治療に専念したものの、21日に行われたチーム練習には1時間しか参加できず、決勝を欠場することが決まった。

 ここ4シーズンで3度目のチャンピオンズリーグ決勝に出場するバイエルンの主要選手、バスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)は、「ゲッツェにとって、キャリア最大の試合になるはずだった。彼は良い奴だ。みんな気の毒に思っている」と話す。

「でも彼のように優れた選手には、チャンピオンズリーグ決勝に出場するチャンスがまた到来するよ」

 シュバイシュタイガーは、ゲッツェの不在により1996-97シーズン以来初となるドルトムントの優勝の可能性が低くなると言う。

「彼ほどのレベルの選手が欠場するとなると、多少の影響はあると思う。だけど優勝するために、ドルトムントの選手は全力で攻めてくるだろう」

 一方、バイエルンのボンフィム・ダンテ(Dante Bonfim Costa Santos)は、けがで欠場するおかげで、ゲッツェは来季から入団するチームと対戦する気まずさを回避できたと語った。

「ゲッツェのプレーの質はみんな知っている。彼は素晴らしい才能の持ち主だ。しかし決勝で勝つのは簡単ではないし、彼にとって出場することも精神的に難しかったと思う」

 決勝でダンテは、ドルトムントのロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)の得点を止める役割を担う。

 レワンドフスキは今季のチャンピオンズリーグで通算10得点を挙げており、レアルとの準決勝第1戦では4ゴール決める活躍を見せた。

「レワンドフスキは現在、世界最高峰のストライカーのひとりだ。彼のプレーのすごさを知っているから、レアル戦での活躍を見て驚かなかった」とダンテは語る。

「彼を防御するのは簡単なことではない。しかしレワンドフスキだけがドルトムントの選手ではない」

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