【5月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)で準決勝敗退に終わったFCバルセロナ(FC Barcelona)のティト・ビラノバ(Tito Vilanova)監督が1日、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)戦でリオネル・メッシ(Lionel Messi)を起用しなかった理由について弁解した。

 メッシは27日に行われたリーグ戦に出場していたものの、バイエルンに0-3で敗れた準決勝第2戦では出場機会を与えられなかった。
 
 チャンピオンズリーグでチーム史上最低の成績となる2試合合計スコア0-7で敗れたFCバルセロナのビラノバ監督は、世界年間最優秀選手に4度輝いているメッシが万全ではなかったことが敗因のひとつと認めたものの、同選手に依存しているとの見解は否定した。

 ビラノバ監督は記者会見で、「(2-2で引き分けた)27日のアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)戦は、メッシの状態が良かったので起用した。彼はチームに変化をもたらしたが、メッシは終盤に違和感を感じていた」と語っている。

「メッシは昨日と今日の練習に参加していたが、調子は良くなかった。肉離れの可能性もあり、この状態ではチームの力になれないと考えた」

「去年までメッシが欠場した試合は僅差の勝利ばかりだったが、今年のリーグ戦はメッシ不在でも5-0や3-0で勝てていた」

「チームにとても優れた選手がいれば、目立つのは当然だ。もしバイエルンにフランク・リベリ(Franck Ribery)やアリエン・ロッベン(Arjen Robben)がいなければ、あのレベルを保つことはできないだろう」

■ビラノバ監督とシャビ、敗因に「故障者」と「フィジカル」を挙げる

 ビラノバ監督はまた、シーズン終了後に大幅な戦力の入れ替えが必要との意見を否定したものの、準決勝の2試合ではフィジカルの面でバイエルンとの差が大きく、それが結果を左右したとの見解を示した。

「どのチームも毎シーズン入れ替わりはある。以前にも話したが、現在必要としているのは選手の回復であって、チームの大幅な変更ではない」

「バイエルンはほとんどの選手を起用できる状態で、私たちは多くの選手を欠いていた。素晴らしい選手を擁していても、すべてのタイトルを獲得できるというわけではない。今日の試合に関しては、第1戦の結果が大きく響いた」

 FCバルセロナのシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)は、ビラノバ監督と同様に故障者とフィジカルの差を敗因に挙げたものの、バイエルンが戦術やプレーで自分たちを上回っていたと語った。

 シャビはテレビ局カナル・プリュス(Canal Plus)に対し、「0-4の時点でほぼ不可能だった逆転への望みが、ロッベンの得点で完全に絶たれた」と述べている。

「バイエルンの方が良かった。彼らはあらゆる面で圧倒していた。戦術的に優れていて、フィジカルが非常に強く、メンタルでも僕たちを上回っていた」

「カルレス・プジョル(Carles Puyol)にエリック・アビダル(Eric Abidal)、それに今日はセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)とメッシも不在で戦力が落ちたのは明らかだけど、それは言い訳にならない」

(c)AFP