【5月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)は1日、準決勝第2戦が行われ、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が3-0でFCバルセロナ(FC Barcelona)に勝利し、2試合合計スコアを7-0として4年間で3度目となる決勝に進出した。

 試合前に発表された先発メンバーの中にリオネル・メッシ(Lionel Messi)の名前がなく、逆転の希望が風前の灯となっていたFCバルセロナに対し、試合を支配したバイエルンは第1戦の4-0という結果が偶然ではないことを証明した。

 アウェーのバイエルンは後半開始後にアリエン・ロッベン(Arjen Robben)が得意の左足で先制点を奪うと、その後はバルセロナのジェラール・ピケ(Gerard Pique)のオウンゴールで追加点を挙げ、最後はトーマス・ミュラー(Thomas Muller)のヘディングで突き放した。

 この結果、25日に英ロンドン(London)のウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われる決勝は、バイエルンとボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)によるドイツ勢対決となった。

 チェルシー(Chelsea)と対戦した11-12シーズン大会の決勝でPKを失敗し、本拠地でトロフィーを掲げられなかったバイエルンのロッベンは、ウェンブリーで償うことができる可能性を得た喜びを語っている。

「ホームで4-0、アウェーで3-0は歴史的なことだ。僕らはそれを誇りに思うべきだし、この喜びをかみしめたい。ここまで来れば優勝しかない。バイエルンはクオリティーの高いチームだ。だからこういう試合でこのような勝ち方ができた」

■アウェーのバイエルン、3得点奪いバルセロナを一蹴

 セルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)を故障、ジョルディ・アルバ(Jordi Alba)を累積警告で欠くバルセロナは、準々決勝のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)戦でハムストリングを痛めているメッシが先発としてピッチに立つことができず、試合開始前の時点で大きな痛手を負った。

 エース不在で試合に臨んだFCバルセロナは序盤からもたつき、前半11分にはロッベンの得点機をピケが必死のスライディングで止めて失点を逃れた。ピケはその7分後にも、バイエルンの見事な崩しからフィリップ・ラーム(Philipp Lahm)にわたりかけたボールをカットし、ピンチを防いでいる。

 前半23分にペドロ・ロドリゲス・レデスマ(Pedro Rodriguez Ledesma)のロングシュートでようやくバイエルンのGKマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)に仕事をさせたFCバルセロナは、直後にセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)が胸で落としたボールをシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)がボレーで狙ったが、これは枠を外れた。

 それでも自分たちのペースがつかめないFCバルセロナは、らしくないロングボールを織り交ぜるなど精彩を欠き、その後はアドリアーノ・コレイア(Adriano Correia)が遠めから力のないシュートを放っただけで前半を折り返した。

 そして迎えた後半3分、バイエルンはロンドン行きを決定的にする得点を奪った。逆サイドのデヴィッド・アラバ(David Alaba)からのロングパスを受け、そのままエリア内に切り込んだロッベンは、対峙したアドリアーノをかわしながらシュートを放ち、バルセロナのGKビクトル・バルデス(Victor Valdes)から先制点を挙げた。

 さらに同27分、バイエルンは左サイドでルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo)のパスに走り込んだフランク・リベリ(Frank Ribery)が中央へ折り返すと、ボールはピケに当たってゴールに入り、バルセロナはさらなる痛手を受けた。

 バイエルンはその4分後、左サイドでアレクサンドル・ソング(Alexandre Song)を抜き去ったリベリのクロスに、ファーサイドのミュラーが準決勝2試合で3得点目となるゴールをヘディングで決め、試合を3-0で締めくくった。(c)AFP/Kieran CANNING