【4月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)との準々決勝第1戦を翌日に控えたFCバルセロナ(FC Barcelona)のジョルディ・ロウラ(Jordi Roura)暫定監督が1日、会見に臨んだ。

 本命と目されるであろうバルセロナは、困難を極めるPSGとの対戦に向けて準備を整えた。  両チームともそれぞれの国内リーグの首位に立っているが、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントではバルセロナが6年連続で準々決勝に進出し、ここ8シーズンで4度目の優勝を目指している一方、PSGは18シーズンぶりの8強入りと比較的経験が浅い。しかし、短期間で欧州の最強クラブと互角に戦えるチームを作り上げてきたPSGを、バルセロナは甘く見ていないという。

 ロウラ氏は「これが我々にとって楽な試合になると思ったらそれは間違いだ。PSGは素晴らしい選手がいる素晴らしいチーム。この試合の難易度は極めて高い」とコメントした。

 敵地に乗り込むバルセロナは、決勝トーナメント1回戦のACミラン(AC Milan)との第1戦で起きたことを繰り返してはならないと考えている。イタリアで行われたこの試合でバルセロナは0-2で敗れており、本拠地での第2戦に4-0での圧巻の勝利を挙げていなければ、準々決勝進出は実現していなかった。4強進出のためには敵地でのゴールが重要となる。

 また、バルセロナはPSGの戦線に復帰する選手がもたらす脅威にも注意しなければならない。けがから回復したルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)が出場候補に挙がっている他、ズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)も出場停止処分が覆されたため、プレーが可能となっている。

「PSGはカウンター攻撃を強みの一つとしているが、そのようなチームとの対戦には慣れている。むしろ我々の対戦相手のほとんどはそういう戦略でかかってくる。しかし、PSGには他にも優れた点が多くあり、我々はそれらの要素を考慮しなければならない」

 その要素の一つにPSGのセットプレーでの空中戦が挙げられるが、敵地パルク・デ・プランス(Parc des Princes)でのこの試合に、バルセロナは主将カルレス・プジョル(Carles Puyol)なしで臨まなければならない。

 一方で、2日のパリ遠征にはバルセロナにとっておなじみの顔が2人、チームに帯同する。

 昨年4月に肝移植手術を受け、1年間療養を続けてきたエリック・アビダル(Eric Abidal)がメンバーに指名されたとともに、米ニューヨーク(New York)で2か月の間がん治療を受けていたティト・ビラノバ(Tito Vilanova)監督もこの試合でベンチに復帰する予定となっている。

 ビラノバ監督の代理で記者会見に臨んだロウラ氏は「ビラノバ監督はベンチ入りする予定です。彼がバルセロナの監督であり、ボスです。監督が戻り、難しい時期が終わって物事が通常通りとなるのは素晴らしいこと。彼の復帰はチーム全員にとってとても喜ばしいニュースです」とコメントした。(c)AFP/Andy Scott