【3月14日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)は13日、決勝トーナメント1回戦第2戦が行われ、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)は0-2でアーセナル(Arsenal)に敗れ、2戦合計スコア3-3となったものの、アウェーゴール差で準々決勝に進出した。

 バイエルンは2月19日に敵地エミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)で行われた第1戦に3-1で勝利しており、8強進出へ向けて圧倒的に有利な立場で本拠地での第2戦を迎えた。

 しかしながらアーセナルは前半3分にオリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)の得点でリードを奪い、戦う意志を見せると、後半41分にはセンターバックのローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)が追加点を決め、その後も必死のプレーを見せたが、最終的にはバイエルンが2戦合計3-3で辛くも逃げ切った。

勝ち抜けのためにはバイエルンの要塞とも言えるアリアンツ・アレーナ・スタジアム(Allianz Arena Stadium)で3点が必要だったことから、試合前には「ミッション・インポッシブル・イン・ミュンヘン(Munich)」とされたアーセナルだったが、開始直後に勝負はすでに決しているとの声を打ち消す得点を決めた。

 前半3分、トマス・ロシツキー(Tomas Rosicky)のパスをスペースで受けたセオ・ウォルコット(Theo Walcott)が鋭い折り返しを入れると、これをジルーがネットに突き刺してアーセナルが先制した。アーセナルの選手がボールをつかんですぐさまセンターサークルへ駆け戻る中、今シーズン初めて前半15分以内に失点を喫したバイエルンの選手は、一様に茫然とした表情を見せた。

 バイエルンも後半に入ると、アリエン・ロッベン(Arjen Robben)とトニ・クロース(Toni Kroos)を中心にサイドを広く使った意図のあるプレーを見せ始め、トーマス・ミュラー(Thomas Mueller)がアーセナルのGKルカシュ・ファビアンスキ(Lukasz Fabianski)に2度セーブを強いた。

 しかし、左サイドのフランク・リベリ(Frank Ribery)がけがで欠き、中盤の底のバスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)が累積警告で欠場したバイエルンは、ボールを保持しながらもラストパスの精度を欠き、アーセナルの望みを断つことができなかった。

 すると後半41分、サンティ・カソルラ(Santi Cazorla)のCKにバイエルンのハビ・マルティネス(Javi Martinez)との競り合いを制したコシールニーが頭で合わせ、ゴール右隅へ飛び込む追加点を決めた。

 得点後にはバイエルンのGKマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)がボールに覆いかぶさって時間稼ぎをしたため、ゴール付近で小競り合いが起こった。アーセナルの選手は試合再開を急いだが、結局3点目をものにすることはできなかった。

 最後に残ったアーセナルの敗退により、イングランド・プレミアリーグのクラブは今季のチャンピオンズリーグからすべて姿を消し、一方ドイツ・ブンデスリーガからはバイエルンとともにボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)が8強へ駒を進めた。(c)AFP/Ryland James