【3月6日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)、決勝トーナメント1回戦第2戦のバレンシア(Valencia CF)戦を翌日に控えた5日、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のチアゴ・シウバ(Thiago Silva)が記者会見に臨んだ。

 ほぼ2か月にわたって離脱していた、絶大な影響力を持つセンターバックのこのタイミングでの復帰は、チームにとって大きな追い風になるとみられる。

 ブラジル代表で主将も務めるシウバは、両チーム無得点に終わった1月11日に行われたフランス・リーグ1第20節のアジャクシオ(Ajaccio AC)戦で太ももを痛め、その後は10試合連続で欠場していた。

 その間、イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)から今季加入したシウバを中心に統率され安定した試合を続けていたPSGの守備は、もろさを露呈するようになった。

 敵地での第1戦に2-1で勝利しているPSGは、6日の第2戦ではズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)が出場停止となるものの、28歳のシウバがチームを8強進出へ導いてくれると期待している。

 PSGの本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes Stadium)で記者会見に臨んだシウバは、「リズムに慣れないままいきなり復帰するのは難しいが、優れた選手は常に試合でプレーできるよう備えているものだし、僕自身もこのレベルの試合に出場するための準備を整えてきた」とコメントした。

 PSGが2日のリーグ戦で下位のスタッド・ランス(Stade de Reims)に0-1で敗れて金星を献上した後、スポーツディレクターを務めるレオナルド(Leonardo Nascimento de Araujo)氏は、PSGは毎週対戦があるリーグ戦よりもチャンピオンズリーグのような舞台の方がふさわしいと主張していた。

 レオナルド氏はスタッド・ランス戦後に、「我々はたぶん、よりチャンピオンズリーグに合わせたチーム作りをしている」とスポーツディレクターらしからぬ発言をし、周囲を驚かせていた。

 しかしながらこの言葉には真実の要素も含まれており、同じブラジル出身のシウバも似た考えを示している。シウバは「チャンピオンズリーグではすべてが変わる。ここでは集中力が最大限に高まるんだ。僕自身は試合への準備はできているし、チームもそうだと感じている」とコメントし、レオナルド氏の言葉がチームに余計な重圧をかけるだけだという批判を退けた。

「僕たちは選手もスタッフも、みんな結果がすべての世界に生きている。自分のミスで得点を逃したり、失点を許したりすればメンバーから落とされる。そういう重圧の中で常に過ごしているんだ。けどそれは心地いい重圧だし、ポジティブなものだよ」

(c)AFP/Andy Scott