【2月21日 AFP】(記事更新、写真追加)サッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)は20日、決勝トーナメント1回戦第1戦が行われ、ACミラン(AC Milan)が2-0でFCバルセロナ(FC Barcelona)に快勝した。

 本拠地サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)でミランは、ケヴィン・プリンス・ボアテング(Kevin Prince Boateng)とサリー・ムンタリ(Sulley Muntari)が得点を記録し、バルセロナに打撃を与えた。

 チャンピオンズリーグ制覇7回を誇るミランだが、FCバルセロナに対しては2000年に2-0で勝利した敵地カンプ・ノウ・スタジアム(Camp Nou stadium)での試合を最後に白星から遠ざかっており、05-06シーズンと11-12シーズンにはバルセロナに敗れて大会から姿を消していた。

 しかし、この日のミランは前半から期待を持たせるプレーを披露すると、後半にはレベルを1段階上げて、ファンに準々決勝進出を確信させるような試合を展開した。

 後半12分にミランは、リカルド・モントリーボ(Riccardo Montolivo)の約30メートルの直接フリーキックがクリスティアン・サパタ(Cristian Zapata)の腕に当たると、そのこぼれ球からボアテングが見事なシュートを放ち、FCバルセロナの守護神ビクトル・バルデス(Victor Valdes)の牙城を打ち破った。

 1点を追う展開となったFCバルセロナは、後半18分にセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)に代えてアレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)を投入し、その後アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)がゴールを脅かしたものの、得点を挙げることはできなかった。

 そして迎えた後半36分、ミランはムバイ・ニアング(M'Baye Niang)とステファン・エル・シャーラウィ(Stephan El Shaarawy)がパスをつなぐと、最後は左サイドでフリーとなったムンタリが追加点を奪い、FCバルセロナを突き放した。

 試合終了まで攻め続けたFCバルセロナだったが、コーナーキックからカルレス・プジョル(Carles Puyol)が放ったヘディングも得点にはつながらず、貴重なアウェーゴールを奪うことができなかった。

 試合後にミランのマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は「大きな勝利だ」と語っている。

「この試合のために全力で準備をしてきたし、選手も素晴らしい仕事をしてくれた。前半のチャンスを決めていればもっと楽な展開になった。しかし、2ゴールのアドバンテージを手にカンプ・ノウへ向かうことができるなんて想像していなかったよ」

 一方、がん摘出手術を受けたため現在は療養中のティト・ビラノバ(Tito Vilanova)監督に代わってチームの指揮を執ったFCバルセロナのジョルディ・ロウラ(Jordi Roura)暫定監督は、チームがを実力を十分に発揮できなかったと認めた。

 ロウラ暫定監督は、「ミランは団結していた。前半はボールを支配しながらも、それほど多くのチャンスを作ることができなかった。厳しい結果になったが、絶望的ではない」とコメントしている。

(c)AFP/Justin Davis