【2月19日 AFP】欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)決勝トーナメント1回戦、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との第1戦を控えるアーセナル(Arsenal)のアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は18日、自身に対する批判に反論した。

 アーセナルは16日に行われたFAカップ(FA Cup 2012-13)5回戦でチャンピオンシップリーグ(2部)所属のブラックバーン・ローバーズ(Blackburn Rovers)に0-1で敗れており、ファンや批評家から批判を受けたベンゲル監督は、記者会見でいら立ちを隠せなかった。

 敗戦を喫して以降、厳しい批判を浴びているベンゲル監督は、「私たちは長年にわたってアーセナルのために戦い、チャンピオンズリーグのベスト16まで勝ち残っている」と語った。 「大事なのは周囲に何を言われるかではなく、ピッチで何を生み出すかだ。批評家や一般の意見を受け入れなければならないし、対処できるだけの精神力を示さなくてはならないが、批評家が常に正しいとは限らない」

 ブラックバーン戦ではセオ・ウォルコット(Theo Walcott)、ジャック・ウィルシャー(Jack Wilshere)、サンティ・カソルラ(Santi Cazorla)を先発から外したため、ベンゲル監督の采配に批判が集中した。

 カップ戦を軽視しているとの批判に対し、ベンゲル監督は「FAカップに本気で臨んでいないと批判を受けたが、過去に4度の優勝を果たしている私以上にこの大会で勝っている人物はいるのか?いたら名前を挙げてもらいたい」と反論した。

「ベストな布陣を敷かなかったとの意見があるが、これは先発した選手に対する侮辱だ。先発メンバーで負けたのではなく、敗れた原因はラスト20分にあった」

「的外れな分析があまりに多い。敗退したことについて責任を取らなければならないが、そのほかについてはバランスをとる必要がある。誰か一人が何かを言えば、多数がそれに追従していく」

 不当な批判を受けていると主張するベンゲル監督だが、18日にはクラブから2年の契約延長を打診されたと報じられた。しかし、この件についてベンゲル監督は否定している。

「それは間違った情報だ。私はイングランドで16年も働いており、もう少しまともな扱いを受けていいはずだ。報道は悪意でしかない。根拠の無いでたらめだ」

■左サイドバックが手薄のアーセナル、アルテタは「先制点が鍵に」

 アーセナルは現在、左サイドバックの人員が不足しており、ベンゲル監督は頭を悩ませている。

 新加入のナチョ・モンレアル(Nacho Monreal Eraso)はチャンピオンズリーグで起用できず、アンドレ・サントス(Andre Santos)は期限付き移籍、キーラン・ギブス(Kieran Gibbs)は故障で戦線離脱しており、ローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)も出場が微妙とされている。

 アーセナルのミケル・アルテタ(Mikel Arteta)は、必要な修正点として、マンチェスター・シティ(Manchester City)やチェルシー(Chelsea)などの強豪を相手に先制を許していることを挙げた。

「最近は大事な試合の序盤で相手を自由にさせている。次は違った展開に持っていきたい。先制すれば勝つチャンスを引き寄せられる」

 アーセナルにはかつてバイエルンに所属していたルーカス・ポドルスキー(Lukas Podolski)が在籍している。しかし、ベンゲル監督はポドルスキーから情報を得る必要がないと話している。

「ポドルスキーがバイエルンを退団してから時間が経っており、チームは大きく変っている」

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