【5月19日 AFP】バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の主将フィリップ・ラーム(Philipp Lahm)は、チェルシー(Chelsea)との欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)決勝が本拠地フスバル・アレナ・ミュンヘン(Fussball Arena Muenchen)で行われることで有利な立場にあると話した。

 欧州サッカー最高峰の戦いで決勝戦を本拠地で戦うのは、1983-84シーズンの欧州チャンピオンズカップ(UEFA Champions Cup)でリバプール(Liverpool FC)とスタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)で対戦したASローマ(AS Roma)以来となる。同決勝ではPK戦でローマが敗れ、リバプールが4度目の優勝を果たした。

■本拠地での戦いに自信を示すラーム

 チェルシーのロベルト・ディ・マッテオ(Roberto Di Matteo)暫定監督は決勝がホームで行われることが逆にプレッシャーの増大に繋がるのではないかと示唆したが、ラームは会場を深く理解していることがバイエルンだけに優位に働く、と譲らない。

 ラームは「本拠地の決勝に臨むことが僕らの夢だった。それを成し遂げたんだ。本拠地の芝に立てるのは最高だ。週に数回はスタジアム内にいる。ここは僕らにとって本当のホームなんだ」と話し、「本拠地でプレーするのは確実に有利なことだ。スタジアムの全てを知っているから、ポジティブな影響を与えてくれる」とディ・マッテオ監督の意見を一蹴した。

 また子どもの頃からバイエルンをサポートし、ユースチームで育ったラームにとってミュンヘンでの決勝戦は特別な意味を持つ。

 28歳のラームは「僕はミュンヘンで生まれて、ミュンヘンで育った。バイエルン・ミュンヘンは僕にとっての地元チームで、11歳の時に加入した。だから本当の意味でもホームなんだ」と明かした。

 ラームはバイエルンの以前の本拠地であるミュンヘン五輪スタジアム(Munich Olympic Stadium)で行われた1996-97年大会決勝、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund )対ユベントス(Juventus)戦でボールボーイを務めた経験があり、本拠地でのチャンピオンズリーグは2度目の経験となる。

■警戒心をあらわにするハインケス監督

 一方でバイエルンのユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督はホームという有利な条件に対し注意を促している。

 ハインケス監督は「(バイエルンの)ウリ・ヘーネス(Uli Hoeness)会長が2年前の会議で、自分たちのスタジアムでチャンピオンズリーグ決勝に出場するという「夢がある」と言っていて、それ成し遂げた」と明かした。

 「派手な宣言は控えたい。われわれは膨大な経験と素晴らしい組織力、傑出した選手を抱えるチームと対戦する。私は、われわれを有利とする陶酔感に浸りたくない。チャンピオンズリーグ決勝では本命などいないし、チェルシーが相手では尚更だ」

(c)AFP/Rob Woollard

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