【9月16日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2008-09（UEFA Champions League 2008-09）グループリーグ第1節のチェルシー（Chelsea）戦を16日に控えるボルドー（FC Girondins de Bordeaux）のローラン・ブラン（Laurent Blanc）監督は、チェルシーが莫大なな資金力を持つということだけを理由に同大会の制覇を見込むことはできないと主張した。

　ロマン・アブラモビッチ（Roman Abramovich）氏の豊富な資金を後ろ盾に持つチェルシーは、2度のリーグ優勝と世界最強の一つに数えられる陣容を手にしているが、欧州最高の栄誉であるチャンピオンズリーグ制覇は未だに果たしていない。

　ボルドーは敵地スタンフォード・ブリッジ（Stamford Bridge）でブルース（チェルシーの愛称）と対戦するが、ブラン監督はチェルシーが栄光を買うことはできないと主張し、対戦相手の激しい怒りを招く危険を冒している。ブラン監督は「強力な布陣とスタジアム、豊富な資金力があるので彼らは明らかにビッグクラブだ。それでも彼らがチャンピオンズリーグで未だに優勝していないのは、この大会で勝つことがいかに困難かを証明している」と語っている。

　16日の試合はダビデとゴリアテの戦い（弱者が強者を倒す例え）の定義となる。費やす資金がほとんどないブラン監督に対し、チェルシーのルイス・フェリペ・スコラーリ（Luiz Felipe Scolari）監督は7月に就任してから巨額の価値を有するチームを率いている。

　現役時代にはマンチェスター・ユナイテッド（Manchester United）をはじめFCバルセロナ（FC Barcelona）やインテル（Inter Milan）などでディフェンダー（DF）としてプレーしたブラン監督は、チェルシーの質の高さを十分に認識しているが、ボルドーが最低でも勝ち点1を獲得してフランスに帰国することができないとする理由はないと語っている。

　ブラン監督は「我々とチェルシーの力を比較すれば、彼らにとって楽な試合だと考えるだろうが、それはフットボールの醍醐味の一つだ。特にチャンピオンズリーグでは規模の小さいクラブが番狂わせを演じることができる。我々は彼らの弱点を探すために多くの時間を費やしていない。なぜなら弱点は多くないからだ。そしてもし彼らの強さに目を向けたとしたら我々は眠ることができないだろう。たくさんあるからだ。勝ち点を取れるか？どうしてそうじゃないんだい？」と語っている。

　また、ブラン監督は「我々は昨年（2007-08シーズン）この舞台に立つことを確かなものとするためにリーグ戦で必死に戦った。数合わせのために来たのではない。全ての試合から学び経験を得るというのはいつでも真実だが、我々はそのためだけに来たのではない。もし経験のためだけに来たのであれば悲惨なことになるだろう。（試合で）我々は控えめに立ち上がることになるだろうが、試合が進むにつれてより大胆になっていければいい」と語っている。(c)AFP/Steve Griffiths