【4月30日 AFP】サッカー、イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)を指揮するラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督は、チェルシー(Chelsea)に所属するディディエ・ドログバ(Didier Drogba)が試合中に故意にダイブするなどの大げさな芝居をするという主張の撤回を拒否し、口論にさらなる拍車をかけた。  ベニテス監督は、22日に行われたチェルシーとの欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)準決勝の第1戦の前に、ディフェンスの選手にドログバが試合中に大げさにファウルを貰うビデオ資料を見せたことを明らかにし、チェルシーのアブラハム・グラント(Avram Grant)監督を非難している。  対するグラント監督も、ベニテス監督が30日に控える準決勝の第2戦で主審を務めるイタリア人のロベルト・ロゼッティ(Roberto Rosetti)氏に影響を与えるためにビデオを公開したと非難した。    第2戦を控え自らの主張を強固に繰り返すベニテス監督は「私は多くの試合を見て自分が正しいと思っている。皆私と同じ結論と考えに至ると思う。試合を見ればそれは明らかです。第1戦では我々のセンターバックはドログバに対して良く対処した。ただ第一に言いたいことはドログバは素晴らしい選手であり、それは明らかです。しかしあまりにも簡単に倒れすぎる」と語った。  また、ベニテス監督は、スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge Stadium)のチェルシーサポーターの雰囲気が、第2戦の主審を務めるロゼッティ氏の判定に影響を与える可能性を危惧している。  2007-2008シーズンの欧州カップ戦でロゼッティ氏が主審を務めた試合は、1試合を除いて全てのホームチームが勝利を収めており、その唯一の例外はバレンシア(Valencia)のホームでチェルシーが勝利した試合であった。  ベニテス監督は「第2戦の主審は、今シーズンの欧州カップ戦で6試合を担当しているが、そのうちの5試合でホームチームが勝利しており、例外はチェルシーがバレンシアのホームで勝利した試合だけだ。これは少し奇妙にも思えます。ただ主審には経験があり、悪い主審でないのは確かです。この主審がスタンフォード・ブリッジを得意としているなら、問題はありません」と語った。  また、スティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)とジェイミー・キャラガー(Jamie Carragher)がイエローカードを1枚ずつ貰っており、さらに1枚貰うと決勝戦に出場ができなくなることにもベニテス監督は心配を寄せており「第1戦の主審はほとんどすべての判定に問題があった。第2戦ではそうならないことを望んでいる。チェルシーの選手にもイエローカードを貰っている選手がいるが、我々の選手には経験があるので、うまく対処できるはず。チェルシーがジェラードをターゲットにすることはできるが、彼らが決勝に進まなければ問題はない。チェルシーはまず第一に勝利を目標に臨んでくると思う」と話した。(c)AFP/Steve Griffiths