【3月4日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)決勝トーナメント1回戦、本拠地のカンプ・ノウ(Camp Nou)で行われるセルティック(Celtic)との第2戦を現地4日に控え、FCバルセロナ(FC Barcelona)のフランク・ライカールト監督(Frank Rijkaard)と主将のカルレス・プジョル(Carles Puyol)は記者会見に臨んだ。

 準々決勝進出の大本命とされているにも関わらず、ライカールト監督はセルティック戦に本気で取り組むと強い思いを口にした。2月20日にアウェーのグラスゴーで行われた第1戦において、07-08シーズンのベストの一つに数えられるパフォーマンスでセルティックを3-2と降したFCバルセロナは、第2戦で問題が起こることを避けたがっている。

 目の前の課題に向けライカールト監督は「彼ら(セルティック)は良いチームだと思うし、対戦に向けてしっかりとした準備をしてくるだろ。しかし、我々も良いプレイをして、やるべきことをやれると考えている。グラスゴーでは懸命に戦い勝つことができたが、もう1試合あるので我々は懸命にやるだけだ」と厳しい戦いを予測している。

 FCバルセロナの野望を砕くことが出来るセルティックの選手の一人にプレイメイカーの中村俊輔(Shunsuke Nakamura)を挙げたライカールト監督は「中村は非常に特殊な選手だが、我々にも同様に特殊な選手がいる」と分析している。

 日本代表のMF中村がスペイン第2の都市であるバルセロナに居ることを知らしめたのは、試合観戦に訪れた多くの同国人の存在だった。中村の個人ファンクラブの会員は、日本的ではない青ざめた顔をして、タトゥーに短髪という格好で簡単に見分けのつく生まれつきのセルティックファンとは明らかに対照をなしている。バルセロナ市内では、おなじみの白と緑のボーダー柄のユニフォームや1967年のヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup)優勝を示す伝説の「リスボン・ライオンズ」のTシャツを着た日本人ファンが散策するというちぐはぐな光景が広がった。

 英国のチームとして初めてヨーロッパチャンピオンズカップで優勝(1967年)を果たしたセルティックだったが、ここ数十年はスター選手の減少もありバルセロナ戦が1980年以降では初の準々決勝進出をかけた戦いとなる。

 また、本拠地のセルティック・パーク(Celtic Park)で敗れたリベンジを狙うであろうセルティックとの第2戦が、攻撃の応酬になると予測するFCバルセロナ主将のカルレス・プジョルは、「攻撃的な試合になると考えているので、我々はボールを早く回してミスを犯さないようにする必要がある。もちろん敗戦は許されない。彼らは必ずしっかり戦おうとするだろうし、難しい試合になるだろう。第1戦は良かったが、まだ90分間残っている」と語り、気を引き締めていた。(c)AFP/Phil Minshull