【10月4日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)・グループD・第2節、セルティック(Celtic)vsACミラン(AC Milan)。試合はセルティックが2-1でミランに競り勝ち、グループリーグ初白星を挙げた。

 2004年から通算3度目の対戦となりお互いを熟知している両チームは、セルティックのフィジカルを前面に押し出すプレーに対し、ミランの選手が狡猾に転倒するなど次第に熱を帯び、接触プレーを巡ってセルティックのマッシモ・ドナーティ(Massimo Donati)とミランのジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)が一触即発となるなど激しい試合展開となったが、セルティックは前回の対戦での苦い経験からカカ(Kaka)への警戒を怠ることはなく、ミランにリズムを作らせなかった。

 セルティックは後半17分にスティーヴン・マクマナス(Stephen McManus)のゴールで先制するも、直後の同23分に与えたPKをカカに決められて勝利は遠のいたかのように見えたが、試合終了間際にスコット・マクドナルド(Scott McDonald)が決勝ゴールを決め、決勝トーナメント1回戦で敗れた前回大会のリベンジに成功したものの、決勝点に歓喜したセルティックのサポーターがミランのGKジダ(Dida)と接触して同選手が担架で運ばれるなど後味の悪い勝利となった。

 試合を通しての中盤での激しい消耗戦とは対照的に、試合はスリリングな幕切れとなった。負傷により中盤の核である中村俊輔(Shunsuke Nakamura)がベンチスタートとなったセルティックは、ミランのような狡猾さは持ち合わせていないものの、選手たちによる労を厭わないプレーによって欧州王者から威圧されることはなかった。

 一方、前回の対戦では2戦合計スコア0-0で迎えた延長戦の末にカカのゴールで勝利しながらも、今シーズンのセリエAでは開幕戦で勝利して以来5試合白星から遠ざかっているミランは、リーグ戦の不調を引きずっていることが明らかに見て取れた。

 試合後にゴードン・ストラカン(Gordon Strachan)監督は、ペナルティエリア内でリー・ネイラー(Lee Naylor)が軽い接触でマッシモ・アンブロジーニ(Massimo Ambrosini)を倒したとしてPKを取られたことについて「ボールは両選手のはるか上空を通過していた。我々は不当な扱いを受け選手たちは数分間ショックを受けていたと思うが、その怒りがプレーに表れ選手にエネルギーを与えた。時としてこういうことは起こるが、欧州王者を倒したのだから素晴らしいことだよ」と語り、判定には不満を浮かべながらも勝利に満足している様子を見せた。

 またセルティックはジダの件について徹底的に調査するとしているが、ミランのカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は「ピッチに転倒しているジダは見たが、接触した場面は見ていない。再試合が行われるべきだとは思わない。正式に抗議するかどうかは分からないが、恐らくそうはならないだろう。結果には全く関係ないことだからね」と語っている。

(c)AFP/Steve Griffiths