【12月16日 AFP】スズキ(Suzuki Motor)は15日、主に現在の景気後退を理由に2009年の世界ラリー選手権(WRCWRC)からの撤退を表明した。

 スズキの撤退は、6チーム中5位に終わった2008年シーズンの同選手権マニュファクチャラーズ部門のタイトル争いでの成績不振を受けて決定された。すでに、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)では本田技研工業(ホンダ、Honda Motor)が撤退を発表していた。

 スズキはウェブサイト上で発表された声明で、現在の景気後退が短期的なものではなく長期にわたると予測している。スズキは「昨今の世界的な経済不安に伴う自動車販売の縮小を受けて、日本をはじめ世界各地の工場での四輪車生産計画を見直すなど迅速に対応している。しかしながら、世界経済が短期的には回復せず厳しい自動車市場が続くと予想されることから、今後も持続的に企業が成長するためにも、各事業の見直しを進め、生産体制、環境対応技術、次世代パワーユニットの開発などに経営資源を集中する必要があると判断し、2009年以降のWRCへの参戦を当面の間見送ることとした」と、声明を発表している。

 スズキは、シーズンの最終戦ウェールズ・ラリー(Wales Rally GB)でパー・ガンナー・アンダーソン(Per-Gunnar Andersson)が5位に、トニ・ガルデマイスター(Toni Gardemeister)が7位に入り、シーズン最高の総合成績を挙げていた。(c)AFP