【5月15日 AFP】イタリアのタイヤメーカー「ピレリ(Pirelli)」は14日、13F1第5戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2013)で同社製のタイヤの摩耗が激しいという批判を受け、新しい仕様のタイヤを発表することを明らかにした。

 スペインGPでは、4度のピットストップを必要とするチームが出た。

 ピレリ社は声明で、新しいタイヤは「耐久性、パフォーマンス性がともに高くなるよう、2012年モデルと2013年モデルの要素を併せ持つ」製品になると公表している。発表は6月に開幕する第7戦カナダGP(Canada Grand Prix 2013)前になるという。

 同社のモータースポーツ担当者は、「今季最初の数レースで集めたデータを分析し、タイヤを改良するという決断に至りました。スペインGPでピットストップの数が多すぎたことは見ていて明らかでした」と話した。

「4度ものピットストップが必要となったのは、弊社史上、過去に1度しか起きたことがありません。ピットストップの数を減らすために、あまり擦り減らないよう、改良をほどこす予定です」

 一方、レッドブル(Red Bull)のオーナー、ディートリッヒ・マテシッツ(Dietrich Mateschitz)氏は、最近ではレースそのものよりも「タイヤ管理」の方に重点が置かれていることに警笛を鳴らし、F1のあり方について苦言を呈した。

 また、マクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)のジェンソン・ バトン(Jenson Button)やメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ ハミルトン(Lewis Hamilton)らドライバーも、柔らかくて擦り減るのが早いピレリ社のタイヤのせいで、コーナーでスピードを落とすことを余儀なくされている、と不満を訴えた。(c)AFP