【7月20日 AFP】(一部訂正)フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するマクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は19日、マクラーレン側と再契約を結ぶ準備ができていることを明かし、キャリアのほとんど過ごした第2の故郷ともいえるチームに残留する可能性を示唆した。

 2008年シーズンに年間王者に輝いたハミルトンは、他チームでF1のレースに参戦することは「異常」と話し、自身の将来を焦って決める必要は無いと語った。

 第10戦ドイツGP(German Grand Prix 2012)が開催されるホッケンハイム(Hockenheim)に到着したハミルトンは、「チームに絶大な信頼を置いているし、僕たちは家族のようなものだ。ほかのチームで参戦したら、きっと違和感を感じるだろう」と語った。

 続けてハミルトンは、「こういう状況は初めてだから、よく調べなければならい。すべての選択肢を確認し、様々な可能性を把握した上で、焦らず結論を出す必要がある。こういう時に一番やってはいけないのは、結論を急ぐことだ」と話している。

 10代で加入したマクラーレンに育てられ、F1のトップまで上り詰めたハミルトンは、今後もチームが成功を収めた瞬間に自分が立ち会っていたいと述べ、「この10年から15年間はチームにとって厳しい時期だった。だから新しい時期を迎えてチームが頂点に戻れるのを心待ちにしている。90年代後半のミカ・ハッキネン(Mika Hakkinen)の頃のような時代が僕たちにもやってくることを願っているんだ」と

 シーズン終了後にマクラーレンとの契約が満了を迎えるハミルトンは、チームの戦略ミスやパフォーマンス低下に不満を募らせていた。

 それが明るみになったことで、ハミルトンにはレッドブル(Red Bull)やフェラーリ(Ferrari)、メルセデスAMG(Mercedes AMG)といったライバルチームへの移籍の噂が取りざたされるようになったが、本人はチームに巻き返す力はあるとして、マクラーレンへの忠誠心を示している。

 マクラーレンのマーティン・ウィットマーシュ(Martin Whitmarsh)代表は、ハミルトンとチームの間に問題は存在せず、今後もチームに残ってくれるだろうとの見解を示しており、契約延長に自信を見せていた。(c)AFP/Gordon Howard