マッサの人工昏睡が維持される中、事故調査が開始
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【7月27日 AFP】25日に行われた09F1第10戦ハンガリーGP(Hungarian Grand Prix 2009)予選で、フェラーリ(Ferrari)のフェリペ・マッサ(Felipe Massa)の身に降りかかった事故の徹底的な調査が26日に開始された。
調査は国際自動車連盟(Federation Internationale de l'Automobile、FIA)とブラウンGP(Brawn GP)が共同で行う。
25日の頭蓋(ずがい)骨損傷の手術を終え、マッサが今後48時間にわたり人工的に昏睡(こんすい)状態を維持されると病院が発表する中、調査開始は発表された。
マッサが治療を受けるブダペスト(Budapest)のAEK病院の医師は、26日朝のスキャンの結果には安心させられたと話している。
同病院のペーター・バジョ(Peter Bazso)氏は「CTスキャンの結果は安心できる内容のもので、今回のようなけがの後では予想されるような結果だった。我々は容体を確認し、家族に話ができるかどうかを確かめるために彼を一時的に起こした」と語っている。
またバジョ院長は、マッサは依然として危険な状態にあるが安定していると明かし、「彼は生命にかかわる状態にある。彼は急性期にあり、次に何が起こるかは我々には分からない」と語っている。
バジョ院長は「彼は現在再び鎮静状態下にある。今後48時間はその状態が維持されるだろう。今回のような手術の後は、患者を48時間眠らせておくことが最も安全だからだ。鎮静状態は程度の軽い外傷も治してくれる。時々は一時的に起こすつもりだが、現時点では治療介入の予定はない」としている。
同事故でマッサは、予選を走行中にブラウンGPのルーベンス・バリチェロ(Rubens Barrichello)のマシンから破損したバネが頭部を直撃し、頭蓋骨と目を損傷して脳振とうを起こした。マシンの破片は時速約275キロでヘルメットの左目の上を直撃したが、炭素繊維が素材のヘルメットがほとんどの衝撃を吸収したことにより、マッサは一命を取りとめたとみられている。
マッサと同じサンパウロ(Sao Paulo)出身で親友でもあるバリチェロは、25日夜に病院のマッサの元を訪れており、マッサの父、母、妊娠中の夫人もブラジルからハンガリーに向けてたっている。(c)AFP