【4月11日 AFP】フォーミュラワン(F1)から撤退した本田技研工業(ホンダ、Honda Motor)が、F1活動の継続のためにチームを元代表のロス・ブラウン(Ross Brawn)氏に1ポンド(約147円)で売却していたと10日に報じられた。

 読売新聞(Yomiuri Shimbun)は、ホンダ関係者が「(2008年12月の)撤退決定以来、F1活動を続行する条件で売却するのが、最大の優先事項だった。価格は問題でなかった。チームを解散させて資産を切り売りする相手には売れなかった。数百人の雇用を守る必要もあり、いい結論だったと思う」と述べたと報じている。

 ホンダの広報は売却金額の詳細を明らかにしなかった。ホンダはF1チームの運営に年間200億円を投じていたと報じられており、同社の2009年3月期連結決算の純利益は、前年比約87%減の800億円になる見通しとされている。

 ホンダを引き継ぎ、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)からエンジン供給を受けるブラウンGP(Brawn GP)は、開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2009)でジェンソン・バトン(Jenson Button)とルーベンス・バリチェロ(Rubens Barrichello)が1・2フィニッシュを飾ると、さらに豪雨でレースが打ち切られた第2戦マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2009)でもバトンが優勝している。(c)AFP