【12月5日 AFP】英国放送協会(BBC)は4日、世界規模での金融引き締め政策が続き、フォーミュラワン(F1)が脅威にさらされている中、ホンダ・レーシング・F1チーム(Honda Racing F1 Team、以下ホンダF1)がF1からの撤退を検討していると報じた。

 本田技研工業(ホンダ、Honda Motor)は、5日午後に同社のF1レース活動について福井威夫(Takeo Fukui)社長が会見を行うことを発表している。

 BBCは「ホンダが、年間2億ポンド(約270億円)の運営費が掛かるホンダF1の売却を望んでいるが、売却先が見つからなかった場合、2009年初旬にもホンダF1を解散する準備をしている。ある情報筋が、ホンダF1は参戦継続に『楽観的』だが、出資者がまだ見つかっていないとBBCスポーツ(BBC Sport)に対し伝えた」と報じている。

 モータースポーツニュースサイトの「autosport.com」は、「ホンダF1の関係者が、『ホンダF1の上級スタッフが英国ブラックリー(Brackley)のチームファクトリーでの会議に呼ばれ、ホンダがこれ以上チームに対し資金を提供する意思を持っていないことを伝えられた』と語った。ホンダF1が売りに出されるとうわさされているが、3月までに売却先が見つからなかった場合、ホンダは支援を止めてF1から撤退することになる。一方で、ホンダには希望する第三者に対し、無償でホンダF1を引き渡す意思があるかもしれない。またはテクニカルパートナーが見つかるまでの一定期間はエンジン供給だけを継続する可能性もある」と伝えている。

 2008年シーズンのホンダは、コンストラクターズ部門で14ポイントの9位に終わった。

 ホンダの今後についての憶測が流れる一方で、F1参戦チームによる団体フォーミュラワン・チームズ・アソシエーション(Formula One Teams' AssociationFOTA)は世界的な金融危機に直面する中、コスト削減の方法を話し合うためにスイスのジュネーブ(Geneva)で会合を行っていた。

 国際自動車連盟(Federation Internationale de l'AutomobileFIA)のマックス・モズレー(Max Mosley)会長はすでに、経費削減案を示すようにF1参戦チームに対し要請している。(c)AFP