【5月7日 AFP】F1に参戦しているスーパーアグリ(Super Aguri)の鈴木亜久里(Aguri Suzuki)代表は6日、長引く財政難を理由にF1世界選手権からの撤退を発表した。

 記者会見で鈴木代表は「奇跡を成し遂げ、またF1チームのオーナーになるという私の昔からの夢が実現できてとても満足しています。しかし撤退するという苦渋の決断を下しました。F1の世界で戦ってきたが、本日その活動に終止符を打つことになりました」と語った。

 スーパーアグリは西欧のチームが支配するF1の世界で初の純日本産のチームであり、47歳の鈴木代表が長く暖めていた夢を実現したものだった。しかし、チームは2006年にデビュー、その後の奮闘も空しく、2008年4月には買収交渉中だった英国の自動車コンサルタント会社「マグマ・グループ(Magma Group)」の撤退により大きな打撃を受けた。

 2008年シーズンの第4戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2008)では、スーパーアグリにエンジンを始め技術的な支援を行っていたホンダ(Honda Motor)が、緊急の財政援助を行ったことが報じられていた。

 しかし、第5戦トルコGP(Turkish Grand Prix 2008)の行われるイスタンブールパーク・サーキット(Istanbul Park Circuit)ではスーパーアグリのチーム機材が入場拒否された。その理由は、F1ホンダ(Honda)チームがレーシングユニットを流出させたくなかったためとも報じられている。(c)AFP