【10月22日 AFP】(一部更新)F1第17戦・ブラジルGP(Brazilian Grand Prix 2007)、決勝。レース後の審査委員会の燃料検査によりマクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)のドライバーズタイトル獲得の可能性が出たことが明らかになった。

 レース後に審査委員会は、燃料検査にためBMWザウバー(BMW Sauber)とウィリアムズ(Williams)の両チームの代表を呼びだした。もし競技規定に違反している燃料の使用及び燃料サンプルが提出されれば、両チームのドライバーの失格もあり得る。

 もし失格になれば決勝でウィリアムズのニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)が4位に、BMWザウバーのロベルト・クビサ(Robert Kubica)とニック・ハイドフェルド(Nick Heidfeld)が5、6位につけているため、自動的にハミルトンが7位から4位に繰上げとなり、7位の2ポイントではなく5ポイントが加算される。そうなれば、ハミルトンは2007年シーズンのドライバーズタイトルを獲得したフェラーリ(Ferrari)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)のポイントを上回り、同タイトルを獲得することになる。しかし、両チームと国際自動車連盟(Federation Internationale de l’Automobile:FIA)の広報担当者からまだコメントは出されていない。

 その後、審査委員会は、燃料の規定違反でBMWザウバーとウィリアムズの両チームにペナルティーを科さないとし、決勝から約6時間後にフェラーリのキミ・ライコネンの2007年シーズンのドライバーズタイトル獲得が正式に確定した。

 調査報告によると、BMWザウバーとウィリアムズの両チームの燃料サンプルから燃料温度規定違反が確認されたが、審査委員会はペナルティーを科さないとした。

 F1のテクニカルレギュレーションの6.5.5には、「マシンに搭載されている燃料の温度は外気温より摂氏10度以上低くてはならない」と記載されているが、国際自動車連盟(Federation Internationale de l’Automobile:FIA)の技術代表のジョー・バウワー(Jo Bauer)氏によると、燃料検査を行った計4台のマシンの燃料サンプル全てが外気温より摂氏12から14度低かったことを明かしている。(c)AFP/Tim Collings