【7月2日 AFP】米PGAツアーは1日、パッティング時のアンカーリング(体の一部を使って固定すること)の禁止措置を同ツアーでも適用することを発表した。

 アンカーリングについては、直近のメジャー7大会のうち4大会で長尺パターを使用する選手が優勝していることでも論争を巻き起こしていた。PGAツアーの役員会の決定によると、アンカーリング禁止の新ルールは2016年から施行される。

 PGAツアーのティム・フィンチェム(Tim Finchem)コミッショナーは、「判断を下すにあたって、会員の間では今でもさまざまな意見が分かれていることを役員会は承知していた。それでも、重要性の高い事項であることから、ストロークにおけるアンカーリングを禁止することは、ツアーが持つ高い競争力、そしてPGAツアーの包括的な成功に根本的な影響を与えるものではないという最終的な結論に達した」と、説明する。

   「また、ストローク法に関するルールは世界中のプロトーナメントで統一されることが望ましく、混乱を回避することにつながるという役員会の意見も判断基準となった」

 PGAツアーは当初アンカーリング禁止には反対の姿勢を示しており、ツアーによって適用ルールが異なることでゴルフ界に分裂を招くという将来的な不安が懸念されていた。

 近年のメジャー大会において長尺パター使用選手による優勝が相次いだことでパッティング時のストローク法に注目が高まっていた。4月に行われた第77回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2013)を制したアダム・スコット(Adam Scott)も長尺パターを愛用している。

 中尺や長尺のパターを使用している選手は、パターのグリップを体の一部に固定してストロークしており、多くの場合が腹部や胸部に当てている。

 世界ランク1位のタイガー・ウッズ(Tiger Woods)はこれまで一貫してアンカーリング禁止への支持を公言していた。(c)AFP