【6月14日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第2戦、第113回全米オープン選手権(2013 US Open Championship)は13日、ペンシルベニア(Pennsylvania)州アードモア(Ardmore)のメリオン・ゴルフクラブ(Merion Golf Club)で開幕し、松山英樹(Hideki Matsuyama)がイーブンパーで暫定16位タイ発進した。

 悪天候により3時間32分の中断が入るなどして日没サスペンデッドとなった中、米国のフィル・ミケルソン(Phil Mickelson)が3アンダーでラウンドを終えた中ではトップに、全体では暫定2位につけた。

 暫定首位には13ホールを終えて4アンダーを記録した元世界ランク1位のルーク・ドナルド(Luke Donald、英国)が立った。

 一方で、米国のタイガー・ウッズ(Tiger Woods)は負傷に見舞われた可能性がある。

 早朝に降った雷雨の影響などで中断がはさまる中、ミケルソンは2日目へのラウンドの持ち越しを避けつつ、好位置につけた。

 全米オープンで歴代最多の準優勝5回を経験し、今回悲願の優勝を狙うミケルソンは、32年ぶりに全米オープンのコースとなったメリオン・ゴルフクラブの攻略に乗り出し、ショートゲームの卓越した技術を生かして、全米オープンでは1999年以来の自己最少スコアで初日を終えた。

 しかし日没サスペンデッドで半数の選手がホールアウトしていないため、ミケルソンの3アンダーという成績は、ラウンドを終えていない選手にとっては射程圏内となっている。
 
 午前スタートの26組78人の選手は全員がホールアウトし、その中ではベルギーのニコラス・コルサート(Nicolas Colsaerts)が1アンダーでミケルソンから最も近い位置につけている。

■午後スタート組のラウンドは翌日へ持ち越しに

 一方、午後にスタートした26組の選手は、夕方に大雨が降ったことで45分間の2度目の中断が入り、ラウンドがさらに困難なものとなった。

 順延が告げられた時点で、ドナルドが13ホールを終えて4アンダーとミケルソン追走の一番手に立ち、第77回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2013)覇者のアダム・スコット(Adam Scott、オーストラリア)が7ホールを残しての3アンダーで続いてた

 優勝候補で世界ランク1位のウッズは、同2位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)と3位のスコットと同組に入り、序盤3ホール中2ホールではボギーをたたいて不安な立ち上がりを見せたが、6番でバーディーパットを沈めた後は落ち着いた。しかし11番で水を含んだ深いラフからボールを出そうとした際、手首を痛めたとみられており、その直後に順延が決まった。

 ウッズは骨折を抱えながらロッコ・メディエイト(Rocco Mediate)とのプレーオフを制した2008年の第108回全米オープン選手権(2008 US Open Championship)以降、メジャーでの勝利から遠ざかっているが、今季はすでにツアー4勝とベストに近い状態へ戻りつつある。

 しかし、完全復活を印象付けるには自身15個目のメジャーのタイトルを獲得し、ジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏が持つメジャー歴代最多勝利の18勝に迫る必要がある。

 同組のマキロイは、用具を変更した影響が本人の想定以上に大きいのか、今シーズンはここまで本領を発揮することができていないが、この日はサスペンデッドの時点でイーブンパーにまとめた。

■松山が日本勢トップ

 その他の日本勢は、塚田好宣(Yoshinobu Tsukada)が2オーバーの暫定51位タイ、藤田寛之(Hiroyuki Fujita)が6オーバーの暫定133位タイ、上田諭尉(Yui Ueda)が8オーバーの暫定148位タイとなった。

 第1ラウンドの残りは14日の早い時間帯に行われることが予定されており、予選通過者を確定させるためにも、大会主催者は2日目終了までにスケジュールの遅れを取り戻したいと考えている。(c)AFP/Allan Kelly