【4月6日 AFP】2008年を最後にメジャータイトルから遠ざかっているタイガー・ウッズ(Tiger Woods)だが、今季は3勝を挙げるなど全盛期の勢いを取り戻しており、第77回マスターズ(The Masters Tournament 2013)では優勝候補の筆頭に挙げられている。

 メジャー通算14勝を誇り、ジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏が持つメジャー最多優勝記録の通算18勝を目指すウッズは、ファーマーズ・インシュアランス・オープン(Farmers Insurance Open 2013)、キャデラック選手権(Cadillac Championship)、アーノルド・パーマー・インビテーショナル(Arnold Palmer Invitational 2013)で優勝し、2010年10月以来となる世界ランク1位の座に返り咲いた。

 また、ここまでPGAツアー通算77勝のウッズは、サム・スニード(Sam Snead)氏が保持する史上最多通算勝利記録まであと5勝に迫っており、10年近くゴルフ界の王者として君臨し続けたかつての輝きを見せている。

■不倫スキャンダル以降、公私で変化を迎えたウッズ

 2008年に全米オープン選手権(2008 US Open Championship)を制したウッズだが、各界に激震が走った不倫スキャンダルが2009年末に発覚して以降、公私で大きな変化がもたらされた。

 ウッズはエリン・ノルデグレン(Elin Nordegren)さんと離婚し、現在は女子アルペンスキーのリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)と交際している。

 2011年にはキャディーのスティーブ・ウィリアムス(Steve Williams)氏とのコンビを解消し、現在はジョー・ラカバ(Joe LaCava)氏がウッズのバッグを担いでいる。

 また、2010年には師事していたハンク・ヘイニー(Hank Haney)氏を離れ、その後はショーン・フォーリー(Sean Foley)氏と共にスイング改造に取り組んだ。

■ウッズ「強さを取り戻したいのではない。さらに強くなりたいんだ」

 過去の栄光を取り戻しつつあるウッズは、新しい体制で2005年大会以来のマスターズ優勝、2008年の全米オープン以来となるメジャー制覇に挑戦する。

 ウッズは「以前の自分と同じ強さを取り戻したいのではない。さらに強くなりたいんだ」と語った。

 2010年と2011年のマスターズでは、不安定な精神状態に加え、故障を抱えながらも4位タイに入ったが、スイング改造を行っていた2012年大会は40位タイに終わっている

 これについてウッズは、過去3大会はどれも満足のいく状態で臨んでいないことを認めている。

「あの時は安定しないまま試合に出場したという感覚がある。しかし、これまでに比べるとかなり向上している。プレー面であらゆる錆を落とし、いくつかの弱点を武器に変えることもできた。残りシーズンがとても楽しみだよ」

(c)AFP/Jim Slater