【11月8日 AFP】男子ゴルフのフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)は7日、ロングパターを禁止することは「極めて不公平だ」語り、長年ライバル関係にあるタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)と真っ向から対立する意見を述べた。

 メジャー4勝を誇るミケルソン自身は、物議を醸している長尺(ロング)パターを使用していないが、ゴルフ界の各機関が進めるルール改正について、出場するバークレーズ・シンガポール・オープン(Barclays Singapore Open)の大会前に行われた記者会見で言及した。

「自分が使っているかどうかが問題ではない。両サイドの気持ちは理解できるが、これまで30年以上も使用を許可し、練習してきた選手たちから突然取り上げることは納得できない。極めて不公平だ」

 一方、メジャー14勝のウッズは、パターとはゴルフバッグの中で1番短くあるべきだという持論を公表しており、意見を異にしている。

 議論は、2011年シーズン以降のメジャー大会でキーガン・ブラッドリー(Keegan Bradley、米国)、ウェブ・シンプソン(Webb Simpson、米国)、アーニー・エルス(Ernie Els、南アフリカ)といった長尺パターを使用する選手が立て続けにタイトルをさらったことで熱を帯びてきた。

 上海で開催されたHSBCチャンピオンズ(WGC-HSBC Champions)に出場したブラッドリーは、ロングパターが禁止になった場合の法的手段に出る可能性を否定することはなかった。また、シンガポール・オープンに参戦するアダム・スコット(Adam Scott、オーストラリア)は、ウッズの見解に対して疑問を呈している。

 スコットは「タイガーの見解が必ずしも正しいとは思わない。パターがクラブセッティングの中で1番短いクラブであるべきだというルールなんて存在しないし、なぜそうあるべきなのか理解できない」と反論した。

 欧州男子ツアーのジョージ・オグレディ(George O'Grady)最高経営責任者(CEO)は4日、ゴルフのルールを制定する主要機関がルール変更の方向で話し合いを進めていることを認めている。(c)AFP