【7月3日 AFP】2013ツール・ド・フランス(2013 Tour de France)は2日、第4ステージ(ニース、25キロメートル、チームタイムトライアル)が行われ、オリカ・グリーンエッジ・サイクリングチーム(Orica GreenEDGE Cycling Team)がステージ優勝を飾り、同チームのサイモン・ゲランス(Simon Gerrans、オーストラリア)が合計タイム12時間47分24秒で総合首位に浮上した。

 オリカ・グリーンエッジは第4ステージを制し、連日でスポットライトを独占した。

 オーストラリアで発足し、昨年大会で初参戦を果たしたばかりのオリカ・グリーンエッジは、前日行われた第3ステージでゲランスがゴール前のスプリント勝負でキャノンデール・プロ (Cannondale Pro)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)を下し、初のステージ優勝を果たしている。

 ニース(Nice)が舞台となった平坦なルートが大部分を占めるこのステージで、オリカ・グリーンエッジは、オメガファルマ・クイックステップ(Omega Pharma-Quick Step)をわずか1秒差の2位に抑えた。

 総合で首位に立ったゲランスについで、チームメイトのダリル・インピー(Daryl Impey)が1秒差で2位に続いている。

 チームメンバー9人の中に総合優勝に挑戦できる選手がいないにもかかわらず、2日続けての快挙にオリカ・グリーンエッジは喜びを爆発させた。また、総合首位に立ったゲランスは、マイヨ・ジョーヌを着て第5ステージ(カーニュ・シュル・メールからマルセイユ、228.5キロメートル)に臨むことになった。

 優勝候補の筆頭に挙げられているクリス・フルーム(Chris Froome)を擁するスカイ(Sky Pro Cycling)はトップと3秒差の3位、さらに6秒遅れの4位には、総合争いでフルームの対抗馬ともされているアルベルト・コンタ ドール(Alberto Contador、スペイン)が所属するチーム・サクソ・ティンコフ(Team Saxo-Tinkoff)が続いた。

 ケニア生まれの英国人であるフルームはステージを振り返って、首位に立てばそれを守るために貴重なエネルギーを無駄に消耗すると、リードを奪わず上位につけていることにチームは満足していると語った。

「今日一番の目標は強豪チームにタイム差をつけられることなく乗り切ることだった。終わってみれば、わずかながらタイムを稼ぐことさえできた。素晴らしいことだよ」

 そのフルームに6秒差をつけられたコンタドールは、チームのパフォーマンスに刺激を受け、自身の状態にも自信を深めたと言う。

「私たちにとっていい1日となった。どんな時もすべてのライバルたちより先にフィニッシュできる方が良いけれど、総合タイムを見れば優勝圏内につけている」

「チームが100%を出し切ることができて非常に満足している。まだ4ステージしか消化していないし、日々調子は上がっている。目標は完璧な状態でピレネー山脈(Pyrenees)を迎えることだ」

 新城幸也(Yukiya Arashiro)が所属するチーム・ユーロップカー(Team Europcar)はトップと1分13秒差の19位に終わり、新城は個人総合順位では首位と3分42秒差の75位となっている。(c)AFP/Justin Davis