【7月1日 AFP】2013ツール・ド・フランス(2013 Tour de France)は30日、第2ステージ(バスティアからアジャクシオ、156キロメートル)が行われ、レディオシャック・レオパード(RadioShack Leopard)のヤン・バークランツ(Jan Bakelants、ベルギー)がステージ優勝を飾り、総合首位に立った。

 今大会がツール初参戦となる27歳のバークランツは逃げに打って出ると、追走してきた集団を振り切り、勝利を挙げた。

 アルゴス・シマノ(Argos-Shimano)のマルセル・キッテル(Marcel Kittel、ドイツ)に代わってマイヨ・ジョーヌを獲得したバークランツに続いて、キャノンデール・プロ(Cannondale Pro)のペーター・サガン(Peter Sagan)がステージ2位に、オメガファルマ・クイックステップ(Omega Pharma-Quick Step)のミハウ・クフィアトコフスキー(Michal Kwiatkowski)が3位に続いた。

 ツール・ド・ラヴィニール(Tour de l'Avenir)で総合優勝の経験があるバークランツは、ベルギー人選手としては2011年大会(2011 Tour de France)のジェリ・ヴァネンデール(Jelle Vanendert)以来となるステージ勝利を挙げている。

 総合首位にも立ったバークランツだが、後には1秒差で多くの選手が続いており、その中にはツールで優勝経験があるBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のカデル・エヴァンス(Cadel Evans)、今大会の優勝候補に挙げられているスカイ(Sky Pro Cycling)のクリス・フルーム(Chris Froome)らも含まれている。フルームはこの日、最後の上り坂で短いアタックを仕掛けたが、優勝は逃した。

 第1ステージでスプリント勝負を制して勝利を挙げていたキッテルは、油断のできない峠がいくつか組み込まれたこの第2ステージでは集団について行くことができず、17分30秒以上も遅れてのフィニッシュとなったが、ポイント賞(マイヨ・ヴェール)で首位を守った。

 コルシカ島の2つの大きな町をつなぐこの第2ステージは、長さとしては比較的短いものの、内陸の山岳地帯を越えるルートとあって、スプリンターにとっては厳しいステージとなった。

 ステージには2級山岳、標高1163メートルのヴィザノヴァ峠(Col de Vizzanova)があり、また皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)生誕の地として有名なゴールのアジャクシオ(Ajaccio)手前には、3級のサラリオ峠(Cote du Salario)が控えるなど、合計で4つの峠が設定されていた。

 そのためキッテルや、スプリント勝負のスペシャリストであるオメガファルマ・クイックステップのマーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish)は先頭集団に加われなかったが、その中で前年ポイント賞を受賞したサガンが、他の数名の選手とともにステージ勝利を争った。

 チーム・ユーロップカー(Team Europcar)の新城幸也(Yukiya Arashiro)は1秒差のステージ12位に入り、総合順位でも1秒差の33位となった。

 第1ステージではゴール付近で混乱が起こったが、この日は大きな問題もなく選手は走りきり、大会主催者も胸をなでおろしている。レースは翌1日、コルシカ島での戦いの締めくくりとなる第3ステージ(アジャクシオからカルヴィ、145.5キロメートル)を迎える。(c)AFP/Andy Scott