【5月26日 AFP】第96回ジロ・デ・イタリア(2013 Giro d'Italia)は25日、第20ステージ(シランドロからトレ・チーメ・ディ・ラヴァレード、210キロメートル)が行われ、アスタナ(Astana)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)が優勝を飾った。

 降雪に見舞われる中、総合首位(マリア・ローザ)のニバリが今大会2度目のステージ優勝を飾り、初の総合優勝を事実上手にした。

 アスタナのチームリーダーを務めるニバリは霧の中から姿を現し、コロンビア出身の3人を抑え、5時間27分41秒でフィニッシュした。

 ステージは、厳しい天候状況のため滑りやすい下り坂での選手の安全を考慮し、数か所の坂路がコースから外された。ニバリは頂上まで7キロメートルの登り坂の最後の1キロでスパートをかけ、26日に行われるブレシア(Brescia)のゴールに続く平坦な最終第21ステージに向け、安全なリードを守った。

 チーム・コロンビア(Team Colombia)のファビオ・アンドレス・ドゥアルテ(Fabio Andres Duarte Arevalo)が17秒差、スカイ(Sky Pro Cycling)のリゴベルト・ウラン(Rigoberto Uran)が19秒差、アージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r-La Mondiale)のカルロス・アルベルト・ベタンクール(Carlos Alberto Betancur)が21秒差でニバリに続き、2位から4位はコロンビア勢の3選手が占めた。

 ウランは総合争いでBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のカデル・エヴァンス(Cadel Evans)を抜き、2位に浮上した。

 首位のニバリと4分2秒差の総合2位でこのステージをスタートしたエヴァンスだったが、ニバリがペースを上げ、ウランとベタンクールが追いかける展開の中、苦しんだ。総合優勝を狙うには準備不足の状態でレースに参戦したBMCレーシングチームのリーダーであるエヴァンスは、ウランに1分差の総合3位となっている。

 シチリア(Sicily)出身のニバリは2010年のブエルタ・ア・エスパーニャ(Tour of Spain 2010)で優勝を飾り、2011年第94回ジロ・デ・イタリア(2011 Giro d'Italia)で2位、2012ツール・ド・フランス(2012 Tour de France)では3位となっている。(c)AFP