【5月13日 AFP】第96回ジロ・デ・イタリア(2013 Giro d'Italia)は12日、第9ステージ(サン・セポルクロからフィレンツェ、170キロメートル)が行われ、カチューシャ・チーム(Katusha Team)のマキシム・ベルコフ(Maxim Belkov、ロシア)がステージ優勝を果たした。

 序盤から逃げに出た集団の一員となったベルコフは、ステージ後半にそこから飛び出すと、後続を振り切って勝利を手にした。2009年にキャリアをスタートさせた28歳のベルコフにとっては、これが主要大会で初のステージ優勝となった。

 ベルコフから44秒遅れの2位には、優勝したと勘違いして両手を突き上げたアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のカルロス・アルベルト・ベタンクール(Carlos Alberto Betancur、コロンビア)が入り、総合首位を争う優勝候補の大半は、1分3秒遅れの集団でフィニッシュした。

 総合首位(マリア・ローザ)は、アスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)が守った。スカイ(Sky Pro Cycling)のブラッドリー・ウィギンス(Bradley Wiggins、英国)はこのステージも苦戦し、また前回大会を制したガーミン・バラクーダ(Garmin Barracuda)のライダー・ヘシェダル(Ryder Hesjedal、カナダ)はニバリとの差を広げられた。

 ステージの本当の戦いは、ベルコフの後方で起こっていた。前日のタイムトライアルで、ウィギンスにタイム差を11秒縮められるだけにとどめたニバリがこのステージも総合首位を守り、一方でウィギンスは、今大会最初の第1級山岳のヴァロンブローザ(Vallembrosa)で、雨に濡れた滑りやすい路面での下りに苦戦した。

 ここで取り残されたウィギンスは、その後スカイのチームメイト3人に援護されて20キロを猛追し、ようやく集団に復帰した。最終的にウィギンスとライバルの差は広がらなかったものの、前年のツール・ド・フランス(2012 Tour de France)ではほぼすきのなかった走りは、この日もほころびを見せることとなった。

 またこの日はヘシェダルが大きく後れをとった。ステージ終盤で苦しんだヘシェダルは、ライバルとのタイム差を1分以上広げられて総合順位が6位から11位へ後退し、ニバリとの差も3分11秒となった。(c)AFP