【1月31日 AFP】ルクセンブルク・アンチ・ドーピング機関(Luxembourg Anti-Doping Agency ALAD)のロバート・シューラー(Robert Schuller)会長は30日、2012年のツール・ド・フランス(2012 Tour de France)で禁止薬物が検出されたフランク・シュレク(Frank Schleck、ルクセンブルク)に対し、1年間の出場停止処分を科したことを発表した。

 2011年のツール・ド・フランスで総合3位に入った32歳のシュレクだが、2012年大会のドーピング検査で、禁止薬物に指定されている利尿剤キシパミド(Xipamide)が検出された。

 シュレクには不服申し立てを行う権利は与えられているが、2012年7月14日までさかのぼって適用される処分が確定すれば、6月29日に地中海のコルシカ(Corsica)島で開幕する今年のツール・ド・フランス(2013 Tour de France)に出場できなくなる。

 また、2010年のツール・ド・フランス覇者アンディ・シュレク(Andy Schleck)の兄で、2012年のツールでは陽性反応が検出されるまで総合12位につけていたシュレクの同年に残した成績は、すべて取り消されることになる。

 シューラー会長は「ALADの懲戒委員会は国際自転車競技連合(International Cycling UnionUCI)の規定条項21.1に基づき、フランク・シュレクに処分を下した」とコメントを発表した。

 2012年大会の第13ステージ終了後に行われたドーピング検査で、同ステージ15位だったシュレクから陽性反応が出たため、所属するレディオシャック・ニッサン(RadioShack-Nissan)はシュレクを大会から棄権させていた。

 身の潔白を主張し続けているシュレクは、検査結果が出た当時、「私が何も悪いことはやっていない事は確かだ」と薬物摂取を否定し、どうやって利尿剤が体内に入ったかわからないと話していた。(c)AFP