【1月19日 AFP】数々の偉大なタイトルを剥奪され、自転車競技からの永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏は、もう一度競技の世界に復帰したいという意向を示し、自身への罰が生涯にわたる「死刑」に値するものではないと信じていると述べた。

 18日に放送された米女性司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)氏のトーク番組の後編で、もう一度競技に参加したいかと聞かれたアームストロング氏は「もちろん、私は競技者だから」と答えた。

「それが私が生涯をかけてやってきたこと。トレーニングを愛し、レースを愛し、スタートラインにつくのを愛している。ツール・ド・フランス(Tour de France)以外にも私にできることがあると思う」

「自分のまいた種だが、もしチャンスがあって、50歳になったときシカゴ・マラソン(Bank of America Chicago Marathon)を走りたいかと聞かれれば、もちろん喜んでそうしたい」

 アームストロング氏は競技の世界に戻るチャンスを信じていると語ったものの、「そうなるとは期待していない。私は罰を受けて当然だが、それが死刑に相当するのかは分からない」と語った。

 またアームストロング氏は、ドーピング問題が取り沙汰されたとき13歳の息子ルーク(Luke)君が、『うそだ。僕のパパについて言われていることは本当じゃない』と父親をかばおうとしていたことを明かした。

 感情がにじみ出たアームストロング氏だったが、なんとか平静を保ちながら語った。

「それを聞いたとき、私は息子に真実を告げなくてはならないと思った。息子は1度も『パパ、これは本当のことなの?』と聞かずに私を信じていた。そして私は息子に『もうパパをかばわなくていいんだよ』と告げた」

 インタビュー前編でアームストロング氏は、7回のツール・ド・フランス制覇は薬物の助けによるものだったと告白した。米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping Agency、USADA)が指摘していたエリスロポエチン(Erythropoietin、EPO)や血液ドーピング、コルチゾン(Cortisone)、男性ホルモンのテストステロン(testosterone)、ヒト成長ホルモン(Human Growth Hormone、HGH)を使用を認めた。

 同放送は米国内の約320万人がオプラ・ウィンフリー・ネットワーク(Oprah Winfrey NetworkOWN)を視聴するという番組史上2番目の記録を残した。(c)AFP/Rebecca Bryan