【10月25日 AFP】100回目の記念大会となるサイクルロードレースの世界最高峰、2013ツール・ド・フランス(2013 Tour de France)のコース概要が24日、大会主催者により発表された。

 総距離3360キロメートルに及ぶレースは、大会史上初めて地中海のコルシカ(Corsica)島をスタート地点として、6月29日に開幕する。最終第21ステージはパリ(Paris)南東のベルサイユ(Versailles)をスタートし、パリのシャンゼリゼ(Champs Elysees)でこちらも史上初めて夕方に終幕を迎える。

 タイムトライアルのステージ3つで、個人が2回、チームが1回となった。また山頂フィニッシュとなるステージは4つあり、中でもアルプス(Alps)山中のセムノ(Semnoz)がゴール地点となる第20ステージは、総合優勝を左右するステージになると見られる。

 モリス・ガラン(Maurice Garin、フランス)氏が優勝したツール・ド・フランスの第1回大会(1903 Tour de France)は1903年に開催され、最終第6ステージは西部ナント(Nantes)からパリまでの471キロメートルで争われる長距離ステージだった。

 以来、2度の世界大戦期間中には開催が見送られたものの、総合優勝のマイヨ・ジョーヌを巡って争われるツール・ド・フランスは、世界最大の自転車ロードレース大会として、ステージをフランス国外にも拡大して成長を続けてきた。

 大会総合ディレクターのクリスティアン・プリュドム(Christian Prudhomme)氏は、スタート地点をコルシカ島にするという決定は問題なく下せたとし、「テレビで映像を見た瞬間、視聴者にも、なぜ我々がコルシカをスタート地点に選んだかがわかっていただけるはずです。山と海がつくる極上の風景が見られるはずですよ」とコメントしている。

 2013年大会の第1ステージ(ポルトベッキオからバスティア、212キロメートル)は比較的平坦なステージで、最高のスプリンターとの呼び声も高いマーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish、英国)がキャリア初のマイヨ・ジョーヌをまとうために用意されたかのような、スプリンターにとっては絶好の見せ場のステージとなる。

 レースは第3ステージ(アジャクシオからカルビ、145キロメートル)を最後にコルシカ島を離れてフランス本土に入る。南部のニース(Nice)を巡る25キロメートルのチームタイムトライアルが行われる第4ステージで、早くも総合争いに大きな動きが出ると見られる。同ステージの優勝候補は英国のスカイ(Sky Pro Cycling)と目される。

 レースはその後フランス南岸に沿って進み、マルセイユ(Marseille)、モンペリエ(Montpellier)を経由して、ピレネー(Pyrenees)越えの第8ステージで、ヒルクライマーたちは自らの力を示す最初の機会を得る。

 その後はフランス北西部へ戦いの場を移し、1日の休養日を挟んだ後にブルターニュ地方の港町サンマロ(Saint Malo)を目指す景色豊かな第10ステージから再開され、続いて重要な個人タイムトライアルで争われる第11ステージ(アブランシュからモン・サンミシェル、33キロメートル)と続いていく。

 そして最終日、レースはルイ14世(Louis XIV)の居城ベルサイユ宮殿(Chateau de Versailles)を出発し、パリを目指すこととなる。(c)AFP/Greg Fraser