アームストロング氏の追放処分、USADAがドーピング違反の「証拠」を公表
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【10月11日 AFP】(一部更新)米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping Agency、USADA)は10日、ドーピング違反で告発したランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏を自転車競技から永久追放するに至った詳細な証拠をまとめた調査報告書を公表した。
世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランス(Tour de France)を7度制したアームストロング氏は、ドーピング検査で禁止薬物が検出されなかったにもかかわらずUSADAからドーピング違反で告発された。同氏は無実を主張し、USADAの告発取り下げを求める申し立てを連邦裁判所に行ったが却下され、今年8月、長い争いに疲れたとの理由で法廷闘争の継続を放棄。競技からの永久追放が決まった。
アームストロング氏は、自身がUSADAの「魔女狩り」のターゲットになったと批判している。
報告書についてUSADAのトラビス・タイガート(Travis Tygart)会長は、アームストロング氏はチームメイトに運動能力向上薬の摂取を強要し、その事実を口止めするなどしており、スポーツ史における最も巧妙な組織ドーピングの中心人物だと指摘。「目撃証言や文書記録、科学捜査、直接証拠や状況証拠などから、組織的かつ長期的で高度な専門性を備えたチームぐるみのドーピング違反が、初めて白日の下にさらされることとなった」と述べた。
この報告書は、国際自転車競技連合(nternational Cycling Union、UCI)と世界反ドーピング機関(World Anti-Doping Agency、WADA)にも提出された。