【10月17日 AFP】自転車ロードレース、ドイツ・ツアー(Tour of Germany)の主催者が16日、2008年の同大会の廃止を発表した。また同日国内の放送局が2009ツール・ド・フランス(2009 Tour de France)の放送を行わないことを発表し、ドイツが暗黒の木曜日に見舞われた。

 ドイツ国内最大のドイツ公共放送連盟(Arbeitsgemeinschaft der offentlich-rechtlichen Rundfunkanstalten der Bundesrepublik DeutschlandARD)と同じ公共の第2ドイツテレビ(Zweites Deutsches FernsehenZDF)は、ここ最近頻発しているドーピング問題のため2009ツール・ド・フランスを放送しないと発表した。その1時間後にはドイツ自転車協会(Bund Deutscher RadfahrerBDR)が、主催者の声明として同じくドーピング問題を理由に2009ドイツ・ツアーを開催しないと発表した。ドイツ・ツアー主催者は声明の中で「我々はこの決定を遺憾に思うが、もうすでに決まったことだ」と語っている。

 この2つの決定は、2008ツール・ド・フランス(2008 Tour de France)で総合3位に入ったベルンハート・コール(Bernhard Kohl、オーストリア)が持続性エリスロポエチン受容体活性化剤(Continuous Erythropoiesis Receptor ActivatorCERA)と呼ばれる新世代のエリスロポエチン(ErythropoietinEPO)の使用を認めてから24時間以内に下された。

 コールは、リカルド・リッコ(Riccardo Ricco、イタリア)とレオナルド・ピエポリ(Leonardo Piepoli、イタリア)、ステファン・シューマッハ(Stefan Schumacher、ドイツ)の3選手に続き、CERAが検出された4人目の選手となっている。(c)AFP/Ryland James