【9月24日 AFP】第63回ブエルタ・ア・エスパーニャ(63rd Vuelta a Espana)で総合優勝を果たしたアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)は、所属するアスタナ(Astana)が8度目のツール・ド・フランス制覇を目指して現役復帰を表明したランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏を獲得した場合、チームを退団する可能性があることを示唆した。

 アームストロング氏がアスタナに加入した場合、どう感じるかをスペインのスポーツ紙アス(AS)に尋ねられたコンタドールは「そうなれば面倒なことになってくる。僕はチームのエースの座を戦わずして手に入れた。そしてアームストロングが入れば、チームは彼を優先して僕は被害を被るという難しい状況に陥るだろう」と答えた。

 37歳のアームストロング氏は2008年9月初旬に、2009ツール・ド・フランス(2009 Tour de France)で通算8度目の優勝を目標に現役復帰の意向を表明しロードレース界を震撼させた。

 かつてアームストロング氏が所属したUSポスタルサービス(U.S. Postal Service)やディスカバリーチャンネル・プロサイクリングチーム(Discovery Channel Pro Cycling Team)で監督を務め、現在はアスタナで監督を務めるヨハン・ブリュイネール(Johan Bruyneel)氏は最近、アームストロング氏の他チームへの加入を「認めない」と発言していた。

 しかし、25日に復帰表明会見を行う予定のアームストロング氏をアスタナが獲得した場合、コンタドールはチームを退団する可能性があるとしている。コンタドールは「彼が言ったことを自分自身の決定の基準にするつもりです。2010年までの契約があるので残留するつもりではあるが、他のチームからかなり良い条件提示を受けている。ブリュイネールは僕が結果を出せると信じているが、彼が名を上げたのはアームストロングとの結びつきがあったからということは否定できない」と語っている。(c)AFP