【9月9日 AFP】米ヴェロニュース(VeloNews)は8日、2005年に引退した元自転車プロロードレース選手のランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が現役に復帰し、通算8度目のツール・ド・フランス(Tour de France)制覇を目指すことになると電子版で報じた。

 同紙は「現状に精通した関係者」の情報として、9月18日に37歳になるアームストロング氏が、アスタナ(Astana)に加入して5大会に出場すると伝えている。

 また、同紙はアームストロング氏がツアー・オブ・カリフォルニア2009(Tour of California 2009)をはじめ、第67回パリ/ニース(67th Paris-Nice)、ツール・ド・ジョージア2009(Tour de Georgia 2009)、第61回ドーフィネ・リベレ(61st Dauphine Libere)、2009ツール・ド・フランス(2009 Tour de France)に出場し、給料やボーナスは支払われないとしている。

 8月にアームストロング氏はコロラド(Colorado)州で開催されたマウンテンバイクレース、リードビル・トレイル100(Leadville Trail 100)に出場し、2005年以来初めて出場した主要自転車レースで2位の成績を収めており、タフなマウンテンバイクのワンデイレースに出場したアームストロング氏は「7時間も自転車に乗ったのは3年間で初めて」と語っていた。

 また、テキサス(Texas)州出身のアームストロング氏のロードレース復帰は、9月下旬に発売される米ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)誌の目玉になると同紙は報じている。

 しかし、アスタナの広報担当者のPhilippe Maertens氏は、米スポーツ専門サイトESPN.comに対し、チームにアームストロング氏が加入する計画はないと語っている。

 1996年に精巣がんと診断されたアームストロング氏は、闘病を経て1999年から2005年までツール・ド・フランスを7連覇し、引退後はニューヨークシティマラソン(New York City Marathon)やボストンマラソン(Boston Marathon)に出場している。

 また、アームストロング氏は世界で最も権威のある自転車ロードレースのツール・ド・フランスでの例を見ない自身の成績により浮上したドーピング疑惑にも真っ向から対立している。(c)AFP