【9月11日 AFP】世界反ドーピング機関(World Anti-Doping Agency:WADA)は10日、ドーピングスキャンダルに揺れた2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)を受けてドーピングに関する国際サミットが10月に開催されることを歓迎する姿勢を見せた。

 WADAのリチャード・パウンド(Richard Pound)会長は声明で「我々はドーピング問題を解決するために自転車競技や全てのスポーツに対する更なる支援をいとわない」と発表した。

 10月22日と23日にフランスのロズリーヌ・バシュロ(Roselyne Bachelot)保健・スポーツ・青年相が主催となってパリで開催されるサミットは、国際自転車競技連合(International Cycling Union:UCI)をはじめ主要自転車レースの主催者や、各国の自転車連盟とドーピング問題を扱う機関の代表者が出席する。

 2007ツール・ド・フランスでは優勝候補の一人に挙げられていたアレクサンドル・ヴィノクロフ(Alexandre Vinokourov、カザフスタン)からステージ優勝を飾った第13ステージ終了後のドーピング検査で異常な血液が検出されたのをはじめ、クリスティアン・モレーニ(Cristian Moreni、イタリア)とパトリック・シンケウィッツ(Patrik Sinkewitz、ドイツ)からは筋肉増強作用のある男性ホルモンのテストステロン(testosterone)が検出されており、また第16ステージを終えて総合首位に立っていたミカエル・ラスムッセン(Michael Rasmussen、デンマーク)は、抜き打ちで行われるドーピング検査のため選手に義務づけられている所在地の報告を過去に怠ったことを理由に所属していたラボバンク(Rabobank)から解雇され、大会から追放されている。(c)AFP