【7月14日 AFP】第89回ジロ・デ・イタリア(2006 Giro d’Italia)を制したリクイガス(Liquigas)のダニーロ・ディルーカ(Danilo Di Luca)は、不正禁止薬物問題に関与した疑惑を受けてイタリア五輪委員会(Italian Olympic Committee:CONI)の聴聞会に出席した。

 現在31歳のディルーカは、イタリア人医師のCarlo Santuccione氏による不正禁止薬物問題に関与した疑いがあるとしてCONIから調査を受けていた。Santuccione医師はこれまでに不正禁止薬物を2004年アテネ五輪・棒高跳びで銅メダルを獲得したジュゼッペ・ジビリスコ(Giuseppe Gibilisco)氏らを含む数名のイタリア人トップアスリートに供給した疑いで2003年からイタリアのフィレンツェ検察の捜査を受けている。一連の禁止薬物調査でCONIは、ジビリスコに対し2年間の資格停止処分を科すようイタリア陸連に求めている。

 弁護士のFederico Cecconi氏、Tommaso Marchese氏と共に聴聞会に出席したディルーカは、聴聞会の内容について「私は彼らに知っていることを全て話しました。私は自分自身の将来に関して自信を持っています。きっと、この状況から抜け出せるでしょう」と語り、現状からの復活を誓った。

 また、ディルーカは今週始めにイタリアのペスカラで行われた民事裁判で無罪判決を受けており、出場を予定している2007UCIロード世界選手権(2007 UCI Road World Championships)に向けて神経を集中させている。

 ディルーカは、UCIロード世界選手権について「私はUCIロード世界選手権に向けて全力でトレーニングを行っています。自分の中での目標は大会に参加して調子を確かめることです」と語った。

(c)AFP