【7月5日 AFP】イタリア五輪委員会(Comitato Olimpico Nazionale Italiano:CONI)からドーピング違反に問われたプロサイクリングチーム、チームミルラム(Team Milram)のアレッサンドロ・ペタッキ(Alessandro Petacchi、イタリア)は4日、同チームから2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)の出場を禁止された。ペタッキの代役としてはアンドレー・グリブコ(Andriy Grivko、ウクライナ)が同大会に出場する。

 チームミルラムのコマーシャルマネージャーを務めるGerry van Gerwen氏は「我々はプロツアーの倫理規定にサインをしている。この規定により、ドーピングを疑われている選手はレースに出場することは出来ない」とのコメントを出した。

 第90回ジロ・デ・イタリア(2007 Giro d’Italia)で5度のステージ優勝を飾ったペタッキは、5月23日の第11ステージ後に提出した尿サンプルから喘息の治療などに用いられる気管支拡張薬サルブタモール(Salbutamol)の数値が異常に高いレベルで検出された。

 ブタモールは禁止薬物に指定されているが、喘息を患っている選手に限っては、診断書を提出すれば使用することが出来る。ペタッキは何年も喘息を煩っているため診断書を持っており、ジロ・デ・イタリアで採取された5つのペタッキの尿サンプルの内、サルブタモールの数値が以上に高かったのは第11ステージ後に採取したサンプルのみだった。

 前月にはツール・ド・フランスの優勝候補の1人だったイヴァン・バッソ(Ivan Basso)が、オペラシオン・プエルト(Operacion Puerto)と呼ばれる薬物捜査でドーピングへの関与を認めたため、2年間の出場停止処分を下されている。

またリクイガス(Liquigas)のダニーロ・ディルーカ(Danilo Di Luca、イタリア)、アスタナ・チーム(Astana Team)のエディ・マッツォレーニ(Eddy Mazzoleni、イタリア)は、薬物の不正取引を疑われている医師との関係を疑われ、次週にCONIの事情聴取を受けることになっている。

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