【6月6日 AFP】12-13NBAファイナル(7回戦制)の第1戦を控え、マイアミ・ヒート(Miami Heat)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)は、自身初のファイナルでタイトル獲得を阻まれたサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)との対戦で、雪辱を果たすチャンスを楽しみにしていると語った。

 レギュラーシーズンの最優秀選手(MVP)に過去4度選出されたジェームズが2年連続のファイナル制覇を目指すヒートを牽引する。一方のスパーズは1998-99シーズンからの9季で5度のファイナル制覇を果たしているが、今季は06-07シーズン以来のファイナル進出となる。

 スパーズとの対戦に向けてジェームズは、「向こうには殿堂入りする選手がたくさんいる。挑戦を楽しみにしているよ」とコメントした。

 そんなジェームズ自身、将来の殿堂入りが確実視されているが、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)時代に初めて経験した06-07シーズンのファイナルでは、スパーズの前に敗れ去った。

 2010年に移籍したヒートでは本来の才能を存分に発揮し、ドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade)やクリス・ボッシュ(Chris Bosh)といったチームメイトにも恵まれ、3年連続のファイナル進出の原動力となった。

 加入1年目の10-11シーズンのファイナルではダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)に敗れたが、昨年はオクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)と対戦して、「キング・ジェームズ」は自身初のファイナル制覇を達成した。

「俺たちにとっては3年連続のファイナルだからチームの経験値も高い。チームは若くないし、経験不足ということはもない。目の前のチャンスがどんなものかはみんな理解している」

「個人的にも選手として成長した。2007年のファイナルの時より20倍、40倍、50倍はいい選手になっているし、チームのみんなもそうだ」

 対するスパーズも決して気を緩めてはいない。ヒートとインディアナ・ペイサーズ(Indiana Pacers)のイースタンカンファレンス決勝が最終の第7戦まで長引いたのに対し、スパーズはメンフィス・グリズリーズ(Memphis Grizzlies)とのウェスタンカンファレンス決勝をスイープで突破したため、ファイナル第1戦まで10日間のオフを挟んでいる。

 2007年のNBAファイナルでMVPに輝いたスパーズのトニー・パーカー(Tony Parker)は、この休養が、長身のティム・ダンカン(Tim Duncan)やエマヌエル・ジノビリ(Manu Ginobili)ら故障者を抱えるグレッグ・ポポビッチ(Gregg Popovich)ヘッドコーチ率いるチームの回復に結びつくだろうと考えを明かした。

「俺たちに比べてヒートはリズムに乗っているだろうが、ぐずつくのは第1クオーターか前半(だけ)で、後半は俺たちが上回れればいい」

「スパーズのようなチームの一員であることを誇りを感じるよ。ティミー(ダンカン)やマヌ(ジノビリ)を始めとした最高の仲間が俺を信頼してくれている。それにあふれんばかりの自信を見せてくれるポップ(ポポビッチHC)は、俺に一層いいプレーをしたいと思わせる。チームが俺を高めてくれるんだ」

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