【8月12日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)は10日、4チーム間で12選手が絡んだトレードで、オーランド・マジック(Orlando Magic)からドワイト・ハワード(Dwight Howard)を獲得した。

 これにより、レイカーズのアンドリュー・バイナム(Andrew Bynum)がフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(Philadelphia 76ers)に移籍することになった。

 マジックのゼネラルマネージャー(GM)を務めるロブ・ヘニガン(Rob Hennigan)氏は、「ハワードはマジックに在籍した8年間で素晴らしい功績を残した。このトレードにより、チームを立て直す時期が来たと感じている。今回のトレードでわれわれは6人の選手を獲得した。近い将来、サラリーキャップにできるだけ余裕を持ち、ドラフトで複数の選手を獲得できることを有効に生かしていきたい」とコメントした。

 レイカーズはマジックからハワードの他にアール・クラーク(Earl Clark)とクリス・デュホン(Chris Duhon)を、マジックはレイカーズからジョシュ・マクロバーツ(Josh McRoberts)とクリスチャン・アイエンガ(Christian Eyenga)を獲得した。

 マジックはまた、デンバー・ナゲッツ(Denver Nuggets)からアーロン・アファラロ(Arron Afflalo)とアル・ハリントン(Al Harrington)、セブンティシクサーズからニコラ・ブーチェビッチ(Nikola Vucevic)とモエ・ハークレス(Moe Harkless)を獲得し、今後5年間のドラフト指名権を5つを手にしている。

 そしてセブンティシクサーズはレイカーズからバイナム、マジックからジェイソン・リチャードソン(Jason Richardson)を獲得し、ナゲッツはセブンティシクサーズからアンドレ・イグダーラ(Andre Iguodala)を獲得した。

 2004年のNBAドラフトでセブンティシクサーズに全体9位指名されたイグダーラは、通算615試合で1試合平均15.3得点、5.8リバウンド、4.9アシストを記録しており、現在は男子バスケットボール米国代表としてロンドン五輪に出場している。

 オールスターゲーム出場5回を誇り、08-09シーズンから10-11シーズンにかけてリーグ史上初の3年連続最優秀守備選手に輝いたハワードは、2008年の北京五輪で金メダルを獲得した男子バスケットボール米国代表チームのメンバーにも名を連ねている。

 08-09シーズンにマジックをNBAファイナルに導きながらも、レイカーズの前に力尽きたハワードは、11-12シーズンに54試合出場、1試合平均20.6得点、14.5リバウンド、2.15ブロックの成績を収めた。

 2011年12月にトレードを要求していたハワードは、3月のトレード期限最終日で放出されるとみられていたものの実現しなかった。その後、当時マジックを率いていたスタン・バンガンディ(Stan Van Gundy)ヘッドコーチ(HC)との不仲が表面化し、バンガンディHCは5月に解任された。

 2005年のNBAドラフトでレイカーズに1巡目10位指名を受けたバイナムは、これまで2度のNBAファイナル制覇を果たし、11-12シーズンには1試合平均18.7得点、11.8リバウンド、1.93ブロックを記録していたが、最近では一部のチームメイトやファンとの間に溝が生まれていた。

 レイカーズのミッチ・カプチャック(Mitch Kupchak)GMは、「チームに貢献してくれたアンドリューに感謝したい。われわれは彼を17歳の時にドラフトで獲得してから7年間、オールスターゲームに出場する選手に成長していく姿を見守っていた。彼は素晴らしい才能を持ち、将来が期待できる選手だ」とコメントした。(c)AFP