【10月29日 AFP】米大リーグ(MLB)は28日、デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)とサンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)によるワールドシリーズ(7回戦制)第4戦が米ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)のコメリカ・パーク(Comerica Park)で行われ、ジャイアンツが延長の末4-3で勝利し、4連勝で2年ぶり通算7度目のワールドシリーズ制覇を遂げた。

 寒風吹きすさぶ中での試合は5回から雨天となり、直前の2試合とは打って変わって投手陣の投球術は陰りをみせた。

 ジャイアンツは2回にハンター・ペンス (Hunter Pence)が中堅へのエンタイトル二塁打で出塁すると、今シリーズここまで10打数無安打だったブランドン・ベルト(Brandon Belt)が放った適時三塁打で1-0とリードした。しかし、3回にタイガースはこのシリーズ9打数2安打と不振の三冠王ミゲル・カブレラ(Miguel Cabrera)が2点本塁打を放ち、20イニングス振りに得点して2-1と逆転。ジャイアンツは、今シリーズで初めて追いかける立場となった。

 6回、ジャイアンツは三塁への内野安打でマルコ・スクータロ(Marco Scutaro)が出塁した後、タイガース先発のマックス・シャーザー(Max Scherzer)のスピードを抜いた球をバスター・ポージー(Buster Posey)が左翼スタンドに運んで再び3-2とリードを挙げた。しかしその裏、タイガースはジャイアンツ先発のマット・ケイン(Matt Cain)からデルモン・ヤング(Delmon Young)が右翼にソロ本塁打を放って同点に追いつくと、そのまま試合は延長戦にもつれ込んだ。

 延長10回、ジャイアンツはブランドン・クロフォード(Brandon Crawford)の犠牲バントでニ塁に進んだライアン・テリオ(Ryan Theriot)が2死後、スクータロの適時打で決勝の本塁を踏んだ。

 その裏、ジャイアンツは守護神のセルジオ・ロモ(Sergio Romo)がタイガースのオースティン・ジャクソン(Austin Jackson)、代打ドン・ケリー(Don Kelly)、そしてカブレラを三者連続三振に仕留め、チームは歓喜の渦に包まれた。ジャイアンツは2010年にテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)を下して以来となる2シーズンぶりのシリーズ制覇を遂げている。

 また、今シリーズの最優秀選手(MVP)にはジャイアンツのパブロ・サンドバル(Pablo Sandoval)が選出された。その巨体から「カンフーパンダ」のニックネームを持つサンドバルは、第1戦に3本塁打を放つなど、4試合で16打数8安打を記録した。(c)AFP/Jim Slater