【2月19日 AFP】米大リーグ(MLB)ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)のドーピング・スキャンダルは、デレク・ジーター(Derek Jeter)がヤンキースで過ごした14年間で最も不快な出来事になった。

 ジーターは18日、2001年から2003年にかけての運動能力向上薬の使用を認めことにより生じた、ロドリゲスを取り巻く論争について意見を述べた。

 1年前のキャンプ初日にはアンディ・ペティット(Andy Pettitte)がヒト成長ホルモンの使用を告白し、2009年にはA・ロッド(A-Rod)が、薬物使用について17日に報道陣の質問に答えた。

 ジーターは「ヤンキースには毎シーズン問題があるみたいだ。時として不快なことを言われるが、今回はより深刻だ。最悪と言って間違いない」と語っている。

 ロドリゲスの告白は、すでに数多くのドーピング・スキャンダルの衝撃に揺れているメジャーリーグの新たな汚点となった。

 ジーターは「スポーツとしてのベースボールは現時点ではあまり良くない。まるで毎日スキャンダルがあるみたいだ。だが私が強調しておきたいのは、全員が禁止薬物を使用していないということだ。このことを理解する必要がある」と語っている。

 今世紀への変わり目がメジャーリーグの「ステロイド時代」と名づけられる一方で、ジーターは、米スポーツ誌のスポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)が2003年に行われた実験的な薬物検査で104人が陽性だったと報じた記事でさえ、全ての選手が禁止薬物に手を染めていたわけではないとしている。

 ジーターは「全員がやったのではない。全員が検査に引っかかったのではない。104人は陽性だったかもしれない。1100人はやっていなかったんだ。多くのビッグネームがさまざまなことで糾弾されているのはその通りだ。多くの者が過ちを犯したことを認めている。今は前に進むべき時だ」と語っている。(c)AFP