【10月23日 AFP】MLB・カンザスシティ・ロイヤルズ(Kansas City Royals)の監督に2008年シーズンから就任するプロ野球・北海道日本ハムファイターズ(Hokkaido Nippon Ham Fighters)のトレイ・ヒルマン(Trey Hillman)監督は22日、日本での教訓をロイヤルズでも実践する考えを明らかにした。

 ファイターズはディフェンディングチャンピオンとして臨む日本シリーズ(Japan Series)の開幕を27日に控えているが、ヒルマン監督は休暇をとり監督就任会見のためカンザスシティを訪れていた。

 メジャーリーグで初めての監督就任となるヒルマン監督は「私の声と時差ぼけした表情からカンザスシティ・ロイヤルズの監督に就任する興奮と情熱を汲み取って頂けたらと思う。今日はこの上なく幸せだ。日本で学んだことを最大限に活用したいが、米国で学んだことが日本で上手く機能しなかったように、その全てが適する訳ではない。私は両者をふるいにかけた」と語り、日本で学んだことはメジャーリーグに適合するものとそうでないものがあるとの考えを示した。

 また、2003年にファイターズの監督に就任し2006年にチームを44年ぶりの日本一に導くなどそれまで下位に低迷していたファイターズを再建したヒルマン監督は「若手選手に賭けることを恐れてはいない。ロイヤルズには既に若手選手の核となるグループが存在している。ファイターズとは驚くほど類似点が多い」と語っている。

 2007年のファイターズは、打撃部門ではほぼ全てのカテゴリーでリーグ最下位の成績だったもののチームは勝利する術を理解しており、ロイヤルズはヒルマン監督がファイターズと同様の結果をもたらすことを期待している。

 ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)の下部組織のチームを12年間率いた後に来日したヒルマン監督は、2007年シーズンにロイヤルズを率い69勝93敗の成績を残し辞任したバディ・ベル(Buddy Bell)氏の後任としてチームを指揮し、1985年にワールドシリーズを制して以来プレーオフ出場から遠ざかっているチームの再建を請け負うことになる。

 日本にいたことで米国では知名度の低いヒルマン監督だが「私の愚見ではこの5年間私はメジャーリーグで監督を務めていたことになる。野球は世界中どこでも同じだ」と語り、日本での経験によりメジャーリーグで監督を務める準備が整ったとの考えを示した。(c)AFP